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初戦闘アーニー サヤ ジョウ 浩一 孫権 刹那 海動or真上 劉備 シン ルナマリア 一騎 翔子 エイサップ 初戦闘 アーニー アーニー「こいつら、一体なんなんだ!?宇宙生物か、それとも…!」 サヤ サヤ(前回のフェストゥム戦からまだ数週間しかたってないというのに…すでに、ここまで活動が活発化しているなんて…!) ジョウ ジョウ「虫の次は光るバケモンかよ。いつの間にか、地球はとんでもない星になっちまったみたいだな!」 浩一 浩一「あいつらには人間は乗ってないんだろ?手加減なしってコトだよな!」 孫権 孫権「次から次へと、新しい敵が現れて…この世界は、一体どうなっているんだ!?」 刹那 刹那(この感覚…奴らの内に在るものは何だ?何かを求めている…!) 海動or真上 海動「なんだあ!?この金ぴかのバケモンどもは!」 真上「少なくとも、人間の味方ではないことだけは確かだ。海動、全力で行くぞ!」 劉備 劉備「頭の中に、何かが響いてくる…?どういうことだ?この敵は一体…」 シン シン「俺がついていながら、みすみす犠牲者を出してしまうなんて・・・!まだ子供だったんだぞ!やりたいことだってあったろうに・・・何でいつもこうなるんだッ!」 ルナマリア ルナマリア「女の子ひとりに、無理させるわけにはいかない…!私が踏ん張らなきゃ!」 一騎 一騎「翔子、どうして・・・!どうしてあんなバカなことを!許さない・・・!フェストゥムどもめ、よくも翔子を!」 翔子 羽佐間「お願い!翔子を止めて、皆城君!」 総士「島を守るのが、僕らの任務です…」 羽佐間「皆城君!」 総士「それに、マークゼクスのパイロットは羽佐間翔子が一番適している。それはご承知でしたよね、羽佐間先生は…」 羽佐間「そ、それは…!」 総士「羽佐間、敵が来るぞ!」 翔子「わかってる!一騎君の島から…出て行けぇぇーっ!」 エイサップ エレボス「ここが、地上界…。というか、さすがにこの操縦席に3人も乗ってると狭いね」 リュクス「お前が無理やりついてきたからでしょう!まったく、これだからフェラリオは…」 エイサップ「ふたりとも、操縦席で騒ぐのやめてくれよ!」
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シナリオ攻略 第15話b 『決別-ともだち-』 勝利条件 敵の全滅 敗北条件 味方戦艦の撃沈 オルフェス(アーニー)、ライラス(サヤ)、マークエルフ(一騎)、マークフィアー(甲洋)の撃墜 ステージデータ 初期 初期味方 オルフェス(アーニー)ライラス(サヤ)マークエルフ(一騎)マークフィアー(甲洋)エルシャンク(ロミナ)選択 初期敵 アルヘノテルス型(フェストゥム)×4グレンデル型(フェストゥム) グレンデル型(フェストゥム)×16 (敵n機撃墜orpp3) 第三軍増援 (右上) ライオットA(ジン) ライオットC(兵士)×4 (敵n機以下) 敵増援 (左) グレンデル型(フェストゥム)×2グレンデル型(フェストゥム) グレンデル型(フェストゥム)×8 (フェストゥムn機以下) 敵増援 (左) グレンデル型(フェストゥム) グレンデル型(フェストゥム)×4 ユニットデータ 敵 機体名 パイロット Lv補正 HP 射程(P) 資金 撃破アイテム 備考 初期 アルヘノテルス型 フェストゥム 10700 7(3) 2300 グレンデル型 フェストゥム 4100 3(3) 1300 増援 ライオットA ジン 13000 8(4) 15000 ライオットC 兵士 9400 8(3) 1800 イベント・敵撤退情報等 敵5部隊撃墜orpp3経過 第三軍増援 ライオットCを1機撃墜(ジャクソン)で「気合」、2機撃墜(キャメロン)で「必中」、3機撃墜(バークレー)で「熱血」がジンにかかる。 ライオットAを撃墜するとイベント発生。オルフェス(アーニー)が海(右中央)に移動。 ※勝利条件変更から3ターン経過後のPPでもイベントが発生する。その場合ライオットA撤退 敵5部隊撃墜 敵増援 勝利条件が「マークフィアーが指定ポイントに到達」に変更、敗北条件に「5ターン経過」が追加 以降、フェストゥム4部隊以下で無限増殖 攻略アドバイス 加速なしでは指定ポイントにたどり着けないことがあるので、総士のSPは温存しておくこと。 戦闘前会話 ジン:アーニー、サヤ、一騎、甲洋、ジョウ、シン、浩一、孫権 クリアボーナス 資金+16000、インファイトLv+1、集中力Lv+1、闘争心 隣接シナリオ 第14話b『黒の執行者』 第16b話『歩みよる魂』 アーカーディアンプロジェクトによって作られたもう一つの島 しかし、そこはフェストゥムの巣だった?
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シナリオ攻略 第14話b 『黒の執行者』 勝利条件 ヤオヨロズ(陸)の撃墜 敗北条件 味方機の撃墜 ステージデータ 初期 初期味方 ライラス(サヤ)ラインバレル・オーバーライド(城崎) 初期敵 ヤオヨロズ(陸)アルマ(加藤機関兵士)×6 (勝利条件達成) 味方増援 (中央下) マークエルフ(一輝)マークフィアー(甲洋)エルシャンク(ロミナ)選択 敵増援 (中央上) アルマ(加藤機関兵士) アルマ×12 ユニットデータ 敵 機体名 パイロット Lv補正 HP 射程(P) 資金 撃破アイテム 備考 初期 ヤオヨロズ 陸 23900 5(5) 17000 九州土産のカステラ アルマ 加藤機関兵士 4600 3(3) 1500 イベント・敵撤退情報等 ヤオヨロズの撃墜、もしくは4PP ヤオヨロズのHP・EN・弾数が全回復 味方・敵増援登場 敗北条件が「味方戦艦の撃沈、ラインバレル・オーバーライド(城崎)の撃墜」に変更 ヤオヨロズの撃墜で全ての敵ユニットが撤退する。 攻略アドバイス ヤオヨロズの撃墜で味方増援を出現させた場合、その後もう一度ヤオヨロズを倒しても資金・経験値は手に入らない。ただし、スキルパーツは増援前しか落とさない。資金や経験値を優先するのであれば、資金+のついたユニットや、努力や応援をかけたユニットで倒したほうが少しお得なので、初期配置の二機は南に進んだほうがよい。 スキルパーツを優先するのであれば、初期配置二人で援護陣形を組み、精神コマンドも惜しみなく使う必要がある。 ヤオヨロズを倒すとマップクリアのため、雑魚を倒して稼ぎたい場合はナーブクラックを当て続ける等してヤオヨロズを無力化しておくと良い。 戦闘前会話 陸 城崎、サヤ、ジョウ、一騎、シン、森次、シズナ、孫権、アーニー 初戦闘 一騎、甲洋 クリアボーナス 資金+15000、援護攻撃v+1、SPアップv+1、見切り 隣接シナリオ 第13話『約束-ちかい-』 第15話b『決別-ともだち-』 加藤機関の王政陸が、翼学園を襲撃した。浩一の監視に来ていたサヤと、城崎が攫われてしまう。 浩一の叫びにも何故かラインバレルはやって来ない。捕われの身となった城崎だが、 彼女が呼ぶと黒いラインバレルが姿を現した。
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3 リュモの低血圧にも慣れたもので、レイルクとディアルの朝のルーティーンは今日も同じく慎ましやかに繰り返される。 「あびゃッ⁉つめた……うーー。……ほぁようごらいます……。」 「おはようリュモ。」 「明日は枕燃やしてみるかな。」 「手加減はするが、手元が狂うとこの部屋が壊れかねない。」 レイルクは淡々とディアルの冗談に返している。それは帝竜を倒してからも変わらなかった。六本木の帝竜を倒してから、国会議事堂も修復が続いており、後遺症が残りながらも生きている人は今日という日を懸命に生きている。めぼしい帝竜反応も、対竜兵器の反応もさっぱりと見当たらないとありここ数日穏やかな日をレイルクたちも過ごしていた。 「おはようございます、13班。ムラクモ会議室でエメル総長が招集をかけています。」 穏やかな日を過ごすのかと思っていたレイルクたちにミイナからの通信が入る。レイルクは表情を改め、ディアルは面倒くさそうに、そしてリュモはやっと着替え終わったのか爽やかな顔色でディアルの背を押しながらそれぞれ会議室へ赴いた。 対竜兵器は渋谷から動いておらず、現地渋谷で活動しているSKYとの連携も図りたいとのことで13班は渋谷へ向かうことになった。 「……SKYって、不良集団ですよね。」 「あー……まぁ、な。ただ生き方が自由なだけで、気のいい奴らではある。去年も随分世話になったもんだ。」 「そうなのか。」 「そうなんだよ。」 ディアルは記録に残っていないディアルが見ていたことをざっくばらんに二人に伝えた。リュモの表情は一喜一憂、その果てに向かうほどに表情はコロコロ変わり、ディアルは一部脚色を踏まえて盛大豪華な物語に仕上げ立てた。 「……うっ、うっ……そんな、タケハヤさん……自分の身を犠牲にして……!」 「ディアル、嘘はいけないと思うが。」 レイルクは顔色一つ変えずディアルの脚色部分を言い当てる。涙が引っ込んだリュモの視線はディアルに、そしてディアルの視線はレイルクに注がれる。 「お前……記憶が、」 「いいや。だが楽しそうに話しているから、揶揄っているなと思った。」 「あぁ……そういう、ね。お前の馬鹿正直なとこは忘れててよかったんだが。」 「待ってくださいディアルさん嘘ついたんですか⁉」 「うるせぇうるせぇ発情期の犬みてェにきゃんきゃん吠えんなって。耳が痛ェ。」 「発情期の犬ぅ⁉言っていいことと悪いことがありますけど‼」 自衛隊の護送車の中、13班は賑やかに話し込んでいた。 渋谷のビル街にうっそうと茂る草花は昨年から変わらずのもので、多少六本木からの雨の為だろう一部建物は溶けていたもののその様相はほぼ変わりはなかった。アジトに赴いてもそれは変わらず、ディアルはネコやダイゴと会話を交わしていた。新顔だろうか、とぼそぼそと他のSKYメンバーはレイルクとリュモを遠巻きに見ていた。ディアルはネコとダイゴにそれとなくレイルクのこと、サハラのことを耳打ちした。 「……じゃ、じゃあサハラは、」 「ん。……ま、なにがどうしてあぁなったのかは俺にも分からん。だから言いあぐねてはいる、直接そうだとは伝えてねェ。それより、」 話を戻したディアルが聞いたこととしては渋谷は完全に陸の孤島と化している現状であった。不幸中の幸いとしては、渋谷にドラゴンの影の一つもないことだろう。ネコ、ダイゴたちの耳にも対竜兵器のような話は入ってきていないらしかった。 「道玄坂か……ってことはあの地下辺りが怪しいか。」 「ならアタシたちが地下通ってみるよ、なんかあったら連絡するし!」 通信が回復しミイナからの詳細を聞いたディアルはレイルク、リュモを連れて道玄坂方面へ走った。 SKYからの、そしてミイナからの通信が途絶えてしまったころ、それは現れた。顔が見えない深くかぶったフードの人物は逃げるように13班の視界から外れていく。 「………アレ、アタリだと思うか。」 「分からない。だが、話を聞いてみる価値はあると思う。」 「左方向です!」 逃げた方へ追いかける。右へ、左へ、曲がり角で曲がった方へ足を走らせる。 「追いついた……!」 「ねぇ、あなた!待って!」 リュモが声をかける。それが、振り向いた。フードに隠れた顔が見えた時、ディアルは目を見開いた。 「……あなたは、優しい人?それとも────」 それだけを零したフードの人物は何かから逃げるように立ち去って行った。通信でミイナの声が途切れ途切れになっているものの、まだ辛うじて帰還指示が下りたと理解できた。13班が戻ろうとしたとき、 ──────────それは、蘇った。 帝竜反応を告げるミイナの声より、13班の方が早く気付いた。地面が揺れる感覚と、肌が粟立つようなおぞましさ。忘れるはずなど無かった、それは。 「骨も残さない────紅蓮に飲まれろ!」 「ちいとデカいのいくぞ─────ここだ!」 レイルクはほぼ反射的に炎を放っていた。ディアルは、確信を以てその半端に崩れた身体を羽を撃ち抜いた。 「これも……ドラゴン、帝竜……⁉」 リュモは一人、それを眺めていた。地中から孵化のように飛び出したそれは、竜と呼ぶにはいささか不安定であった。身体のおよそ半分が崩れており、その翼はまるで蝶のようである。 「レイルク、撤退だ!聞こえただろ!」 「ここで倒しておかないと、」 「ンなこたァわかってんだよ!どうなるかも知ってる!けど今ここで俺たちがやられたらもっと悲惨なことになる!」 戦闘の最中聞こえたミイナの指示に従うようディアルはレイルクに叫んだ。埒が明かない、と最終的にディアルは抵抗するのをよそにレイルクを抱え、合流叶ったSKYメンバーと共に国会議事堂へ走った。 ムラクモ会議室ではキリノとシズカが帰還を待っていた。シズカ曰く、渋谷に現れた帝竜は再現されたものであるとのこと。また、渋谷にはスカイタワー周辺で咲き誇っていた黒いフロワロも広がりつつあるとのことだった。渋谷に現れる帝竜の能力を考慮し、精神干渉を妨害する装置の設置が急がれた。 渋谷に戻り、ネコ、ダイゴと分かれて装置を設置する。残すところあと一つ、というところでアレは来た。 「伏せて!」 ミイナの声が端末から響く。帝竜はレイルクたちの背後から現れ、その背中へ向けて鱗粉を振りまいて飛んで行った。 「……っ。危ねェったらありゃしねェな……。……ったく。」 昨年魅せられた経験からディアルはいち早く姿勢を低くし、鱗粉を避けた。だが他二人は立ち尽くしていた。 それは家だった。長らく住んでいた家ではなくそれは、見覚えのないはずの家だった。 『リュモ、今日のおやつはチョコだってさ、早く行こ!』 『待って、手を繋いでよアオイ!』 小さい自分の手を、同じくらい小さな女の子が握り締める。 『いつまで経ってもリュモは甘えん坊だね。』 鮮やかな髪色を揺らしながら、その女の子は笑っていた。 「────いつまでも寝てんじぇねェ!」 視界いっぱいをディアルが占めていた。眉間に皺を寄せて、その眼鏡越しに見える瞳に自分の顔が映るくらいその距離は近かった。 「きゃあああぁああ⁉」 ディアルを着き飛ばしてから気付いた。自分が今いる場所も状況も、理解した。 思い出した。 「……なんで、」 「今、お前は帝竜の能力に中てられたんだよ。ったく……そこまで突き飛ばすことはないだろ。」 「あ、ぁ、ごめんなさいッ!」 ディアルは身を起こし、埃を払ってから片眉を上げてリュモに問いかけた。 「何を見た?」 「……なに、って。」 「わかってんだろ。トラウマでも掘り返されたらこっちに攻撃が回っちまう。今のお前は随分大人しかったんで対応は出来たが次喰らったときにも同じとは限らんだろう。」 ディアルの言葉にリュモは俯き両手を握り締めた。記憶にない家と、記憶に無い少女。 聞こえていなかった覚えていなかったことを、そういえばと思い出した。それは叢雲機関に保護されてからすぐのことで、キリノやミイナが機械と書類を見合わせていた。 「………私の、きょうだいかもしれない人が出てきました。……アオイ、って。」 「きょうだい……か。成程なァ。」 刹那目を見開いたディアルが視線をそらしながら頭を掻く。その背後から火球が飛んできた。 「生き別れの兄弟だってんなら、それがお前の掬うべきもんなのかね。」 一瞥もせず、ディアルは火球を銃で撃ち割った。後光の様に爆発するその向こうに、レイルクが立っていた。 「─────ま。今はこっち何とかしねェといけないんだわ。そのためにお前を優先して対応した。ちと目覚ましの一発叩きこんでやれ。」 面倒だが、と最後にボヤキながらディアルはレイルクへ走る。状況を理解したリュモもまた、レイルクの目を覚ますために拳を構えた。 ばつん、と大きな音と共に妨害装置は起動した。髪に纏う煤を払いながらディアルはレイルクの後ろに立っていた。 「……すまない。」 「別にいいさ。もっと暴れ散らかすかと思ってたもので、拍子抜けもいいとこだ。」 「…………レイルクさんの、その。なにかそういうの、あったんですか。」 リュモは問うた。それはレイルクの記憶を取り戻すきっかけにならないか、と。 「何を見ていたのか思い出せないんだ。」 「わかったお前はこれからほふく前進で歩け。二度と狂うな。」 「ほふく前進は無茶じゃあ、」 駅前交差点へ急ぎながらレイルクはディアルはリュモは世間話にも似た会話を続けていた。飛んでくる帝竜を発見し、それぞれが構える。 「今の13班の敵ではありません!倒してしまいましょう!」 ミイナの声を皮切りに、帝竜が吠えた。 思うことはきっとある。思い出す必要がある。ディアルは去年までの自分を知っているようで、でもそれを明確に口にしたことは無い。 思い出せば、今の自分はどうなってしまうのだろうか。思い出して、リュモはディアルは変わらず接してくれるだろうか。 「ていっ‼」 怖い、と思うのは変わらない。怖いし、痛いのは嫌だ。でも死ぬことはもっと嫌で、狂ってしまうのも同じくらい嫌だ。新人ムラクモだっていうのはシズカさんも同じなのにシズカさんは自分よりずっとしっかりしている。 戦いながら、リュモは拳を握り直した。がむしゃらに拳を打った方がいいことは分かっているけれど、どうしても集中ができない。自分の過去らしきものを見たからだろうか。それとも。 「数撃ちゃ当たるッ!」 ディアルは帝竜を相手にしてもひるまずに撃ち続けている。レイルクも同じように使命感を持って対峙している。ならば、自分は何をして戦っているのだろう。 竜が飛ぶ。その鱗粉はもう狂いこそしないものの、耐えられない眠気がリュモを襲った。 膝を着く。半分閉じた瞼でも思考は止められなった。 毎朝起こしてくれる人がいて、移動中も緊張感に張り裂けそうな思いを紛らわすように常に軽口を吐いてくれる人がいる。いつも面倒くさがることを言いながら結局期待以上の成果を上げて、でも時にはちゃんと叱ってくれる。そんな人がいるのは、こんな非日常的な毎日の中で日常を過ごさせてくれているのは、とても恵まれているのではないか。 「─────私がしたいこと、分かった気がする。」 完全に瞼が閉じることはなった。遠い記憶の中の兄弟を想う。帰ったら、キリノさんたちに聞いてみよう。叢雲機関に登録されているかもしれない、私の家族のことを。それから、お礼を言わないといけない。笑わせてくれてありがとう、起こしてくれてありがとう、手伝ってくれてありがとう、私の腕を掴んでくれてありがとう。 「────────私は、私が生きる今を守りたい‼」 立ち上がり、叫ぶ。空手を習っていたのも柔道のメダルをもっているのも、日常だった。受け身を取れるように畳に向けて人を放り投げて、褒められて、負けて泣いて、慰められる。それは柔道じゃなくてもよかった、それは空手じゃなくてもよかった。 でも私が今できることは今までしてきたこと選んできたことは空手で、柔道で、その中にある愛おしい生活だった。今まで積み上げてきて、今も積み上げられることが出来るのは大切な仲間がいるおかげじゃないか。 「怯えちゃだめ……私が守るんだからッ!」 駆ける。ディアルの前に、レイルクの前にリュモは立った。グローブを握り直し、目の前で羽ばたく竜を見上げる。 帝竜は吠え、鱗粉を乗せた爪が振り下ろされる。 「リュモ!」 「─────お見通しだよっ!」 振り下ろされた爪を躱し、その爪を横から殴った。ぱらぱらと落ちる爪の残骸に驚き硬直した竜へ向けて、跳び上がった。 「私の思い、外さない!私が守りたい平和を、守るために────倒すッ!」 真っすぐに落ちる拳は、帝竜の頭を粉砕した。 帝竜から瞬く粒子が渋谷に広がり落ちる。光りのシャワーを浴びながら、リュモは二人へ振り向いた。 「ありがとうレイルク、毎朝起こしてくれて。ありがとうディアルさん、面倒臭がってくれて…………それは違うかな。」 「違うって何。つか急にどうしたんだよ…………明日は槍でも降るってのか。そもそも俺だけさん付けかよ。」 「やっそれは、それは…………だって年上だし敬意をこめて………。」 リュモとディアルのやり取りをレイルクは黙って見つめていた。不意に視線を上げ後方を振り向いたがそこには電柱が立っているだけだった。 帰還した13班の元に連絡が届く。エメルから兵器の場所の特定が出来たとのことだった。その場所に向かえばそこにはSECT11が居た。 「返せ!」 「強い武器は強者が持つものなの。─────分かってんでしょうね!」 レイルクへ振り下ろされる刀を、リュモが弾く。イズミの取り巻きの攻撃はディアルが全て流した。レイルクは、イズミの刀をじっと見ていた。 「なにアンタ、自分が強いとかって思ってるワケ───⁉」 「…………刀を乱暴にしない方がいい。」 レイルクは、片手でイズミの刀を掴んでいた。手袋ごしにも伝わる金属の冷たい感触を、レイルクは覚えている。 失った記憶の断片なのか、その刀を掴む手には力が込められていく。振り払えないイズミは顔を引きつらせながらレイルクを見た。 「そこまでだ。イズミ、もう下がれ。」 「────なんだ、あれ。あの耳………否、あの、顔は、……。」 硬直していた戦場に凛とした声が通った。声の主、ショウジの手元にはフードを払った少女が居た。 動けば何をされるか分からない。 動けない13班の前から、SECT11は消えていった。 兵器が少女である理由、そして少女に頭部で揺れていた耳。思いつく質問は多方にあり、議事堂に戻った13班はキリノは研究室でエメルから事の顛末を聞かされた。 「…………政まれてきた命なら、愛してやってほしい。」 部屋に戻ったレイルクは独り言ちた。その言葉を繰り返す都度、研究室で見たクローンたちを思い出す。 生まれた時から身体を持っていて、今までのことを知らない状態というのは自分も同じことではないだろうか。そんなことを考えていた。記憶がないというだけで本当は存在しているのだろうそのことも理解した中で、レイルクは一人、マリナを助けると誓った。 リュモは研究室にいた。マリナの捜索における雑用を手伝いながらキリノから情報を聞いていた。 「じゃあ、マリナちゃんは…………、」 「アオイの検体を用いた。だから、貴様があの兵器に情を見出すのも無理はないかもしれんな。」 キリノが答える前にエメルが口を挟む。兵器、という言い方が気にくわない。 「生きているのだから、道具扱いはやめて。あの子にはマリナっていう名前があるんだから。」 リュモの横顔を、キリノは見つめていた。そっくりだ、という言葉は誰の耳にも届かず書類の山へ吸い込まれる。 「よ、お嬢。」 「……ジェッタ(・・・・)。…………遅い。」 「悪い悪い。立て続けに帝竜が現れてな。」 「知ってる。………サハラは、」 ジェッタ(ディアル)はムラクモ会議室に顔を見せていた。その相手は昨年13班として闘い、その力を失った少女ヴィカだった。ヴィカは力を失って以来、一般居住区にただの避難民として移ることを是とせず、せめて間接的であっても皆の役に立ちたいという思いからミイナやキリノの補助を担っていた。 ヴィカは、レイルクのことをディアルから聞いていた。だが直接会うのはよろしくない、とディアルは判断し、未だレイルクをヴィカの前へ連れてきたことは無い。 ヴィカの問いにディアルは首を横に振り、そうして息を吐いた。 「渋谷で一度、きっかけがありそうだったんだがな。正気に戻ったとたん忘れた、だとよ。」 「そう…………。………正気じゃなかった……の?……危ないこと、…………しないって言ってたのに。」 「あっ、いや。去年も戦った相手だしな、ほれ。仲間内で殺し合いだのはしてねェよ。」 「…………ジェッタも、影響されてる。」 ディアルを未だジェッタと呼ぶのはヴィカしかいない。本名を知っているキリノやエメルでさえ、周囲との齟齬を避けてディアルと綽名を用いて呼んでいた。話題を逸らそうとディアルは呼び名について言及した。 「ジェッタは、ジェッタ。…………わたしが生まれてからも、………ずっとジェッタだったから。だから。」 「……そうか。ありがとうな、お嬢。」 「ん。」 忘れてはいけない。自分の本来の役目を、自分の立ち位置を。レイルクが暴走気味に自己犠牲に走るそのストッパーが走りかけてしまうのはよろしくない。生きて、アメリカに帰る。そしてファミリーを復活させる。ヴィカがそれを望む限り、自分はお目付け役としてそれを支え続ける必要があるのだから。 4 ミイナの緊急招集がかかる。 「リュモは寝ている。」 「放っとけ!」 ディアルはレイルクを脇に抱え、部屋を飛び出した。飛び出して、ディアルは自分の行動を後悔した。昨日行動を改めると肝に銘じたはずなのに、と。 ムラクモ本部では慌ただしくシズカが行き来していた。 「もう一人は何をしている!」 「寝てる。起こしても起きねェんだわ。」 「馬鹿者!今すぐ起こして国分寺に向かえ!」 「国分寺にマリナちゃんの反応があるんです!」 果たして、リュモは国分寺に向かう自衛隊の護送車の中で着替える羽目になった。レイルクとディアルが背を向けながらバリケードを作っていたが、やはり羞恥は残るのか国分寺に到着してもリュモの頬の熱は冷めなかった。 「……まだここは、異界化が続いてんだな。」 護送車から降りたジェッタは広がる砂漠を眺めながらぽつりとつぶやく。SECT11との対決になると思われていた矢先、─────地面が揺れた。 「おいおいおい嘘だろ!?」 「この………揺れって、もしかして!」 「…………来る!」 「帝竜反応です!そんな………ここも⁉」 本部からも反応が確認できたのだろう驚くミイナの声に応えるように、ドラゴンは地中から現れた。 マリナの反応は帝竜反応を示す工場の中にあった。急ぐ13班をドラゴンが襲う。レイルクは全て凍り付かせ、ディアルは脆い関節部を撃ち抜き、リュモはそのすべての攻撃を迎撃した。道中構えるSECT11との衝突も、13班は全てあしらった。 「ダメ、マリナがどんどん奥に向かってます!このままだと帝竜と遭遇してしまう───」 「その前に追いつく!」 レイルクは叫んだ。入り組む工場の中を、まるで地図が頭に入っているかのように迷いなく突き進む。レイルクの後を追うディアルはその背中を黙って見つめていた。 ─────最奥部には、去年と同じ帝竜が居た。その核からは近寄れない程の熱と、エネルギーが放射されている。 「ドラゴンは任せたぜ13班!」 「マリナは頼む!」 互いの目的は一致した。SECT11はマリナの保護、そして13班は帝竜と対峙する。 炎のブレスの中、リュモは隙間を縫うように駆け抜けた。 「守るもの、大切なものを見出した人は強くなるんだよ!」 エネルギーの放射などお構いなしにリュモは前線へ向かい、真正面からその核へ拳を振るう。 「そんなビームはお見通しなの!覚悟はいい⁉…………ッお説教だよ!」 「─────魂ごと、永遠に凍り付け!」 「どかーんってなァ、狙い撃つ!」 ─────マリナは、その戦いぶりを眺めていた。自らの日常のため、この星を生きる全ての人のため、交わした約束のために13班は戦っていた。一歩、また一歩とマリナの足は13班の方へ向かう。 それは、帝竜が倒れてからもそうであった。昨年同様竜の後ろにある核が、熱を上げる。池袋の時のように自爆すると思われたその核は、マリナによって収められた。ハッキングをするように浮かぶ像に光が走るさまを、SECT11と共に見ていた。 「なんなの…………アンタ……。」 イズミの問いに応えることは無く、マリナはレイルクの後ろに身を隠してしまった。 ショウジの端末から聞こえるのは以前会議室でモニターに映されていた、デイヴだった。そしてレイルクの端末からエメルが応戦する。 「要は強い方が強い武器を持つってことだよ。」 「……決着をつけよう、SECT11。」 「オーライ。丁度それを提案しようとしてたところだ。」 イズミ、ショウジが構える。エメルは、今度こそ人間同士で戦っている場合ではないとは言わなかった。 ショウジが撃つ弾を真正面から喰らうようにディアルが撃つ。イズミの刃をリュモが受け止め、レイルクが氷を雷を放った。 「悪いなステイツ、本来なら俺もそっちだったんだろうが、今の俺はこっち(日本)側なんだよ!」 弾同士の軌道は完全に噛み合い、ディアルの弾はショウジの弾を貫いた。だが、それさえブラフであった。ショウジのものを貫いた弾の後ろに、もう一発放たれていた。 刃を受け止めた手とは違う方の腕が、伸びる。間合いを詰めたリュモの左拳は正確にイズミの鼻柱へ叩きこまれた。 「………完敗だな。あぁ、ったく。こんなに楽しいバトルは久々だ。」 「良い、刀だ。」 「なに…………。褒めても何も出ないから。」 自分の中で決着が着いた、と言ったショウジ率いるSECT11は自らの国のトップであるデイヴからの通信を切断し、レイルクたちが所属するムラクモ機関へ協乗することを選んだ。もとよりSECT11を共同での戦力と考えてドラゴン討伐を進めるつもりであったムラクモ機関としては文句などあるはずもなく、遠回りではあるが結果として強力な戦力を得た。 「……国分寺で仲間が増えるってのも、皮肉というか何というかな。あるべくしてあったのかねェ。」 SECT11の車に乗り込み国会議事堂へ戻る道すがら、ディアルは昨年のことを思い出し、それをレイルクやリュモに伝えていた。レイルクとリュモの間にはマリナが座っており、共にディアルの話を好奇心に満ちた顔で聞いていた。 幕間 Inter Mission 研究室でこれからのことを聞き、部屋に戻ったレイルクたちにSECT11から声がかかる。曰く、本当の意味で13班と協力する、と。ディアルは多少皮肉を吐いたがリュモによって制され、レイルクは深く頷いてショウジの手を取った。 その日の夜の事である。 レイルクの元にエメルが来た。これまでにも一度エメルの来訪はあったため別段驚くこともなくレイルクはエメルを迎え入れる。話し込むほどにエメルはこれから先予測されることや自らの身の上などを滾々と話していった。 「普段はぼんやりしているというのに、それが人を惹きつけるものなのかもしれんな。」 「……俺にはまだ、記憶は無いが。それでも、守りたいと思うものはある。」 「あぁ。…………貴様の腕に巻かれたバンダナがその証だ。記憶を取り戻すことは大事だが、今あるものも取りこぼさんようにな。今ドラゴンと戦っているのは、記憶を無くした貴様だ。そこに意思がなければ、人はドラゴンには打ち勝てない。」 レイルクの胸ポケットと右腕に巻かれたバンダナは未だにその身体から外されることは無く、レイルクの意識しない間でもそれは何度もレイルクを守っていた。 「大丈夫だ。ディアルに、ここに連れてこられてからずっと。大切な、守りたい人はたくさんいる。助けられなかった人の分まで、俺は皆を守りたい。」 レイルクの言葉に、エメルは僅かに微笑んでいた。 「……ディアル、リュモ、起きてるか。」 「あぁ。寝苦しいったらありゃしねェ…………。」 「ん………なんだろう、すごく……怠い、」 寝つきがいいリュモでさえ寝苦しいと身を起こした。ディアルの顔色は悪く、ただそれはレイルクやリュモも抱いている気怠さによるものだけではないように見えた。 「…………去年も、あったんだよ。あの時は一般避難民が大半失踪した。けど今回のはまた違う、」 部屋から出たレイルクたちの視界にはショウジとイズミが居た。二人もまた、レイルクたち同様顔色が悪い。それだけにとどまらず、議事堂にいる全員がそうであった。 「ドラゴンの反応あり!議事堂に集まってきます!」 端末から聞こえるミイナの声もどこか怠そうに、だが懸命に異常事態を伝えていた。SKY、自衛隊とも合流し、ドラゴンの迎撃のために外へ出る。 ─────そこに現れたのは、真竜・フォーマルハウトだった。紋章を突き破るように爪が手が現れ、そうして竜が表れた。底面が大きく丸い姿と宙に浮いた手は人型の人形のようでもあり、したして人間離れした禍々しさを放っている。 「雷霆よ嘶け!」 「ちとデカいのいくぞ!」 レイルク、ディアルが攻撃を図ってもそれはまるで無意味であるかのようにその身体には傷一つついていなかった。 「あぐッ‼」 振り下ろされる手はリュモの見切りさえ欺き、構え切れなかったリュモは遠く弾き飛ばされる。ディアルはリュモの元へ駆け、抱え上げてはレイルクの襟首を掴み全速力で逃げ出した。 頭上から聞こえてくる轟音に悲鳴は上がる。フロワロの瘴気が迫っているという事実が、誰をも恐怖させた。 「俺が行く。」 「ダメだ。13班にはそれが叶ってからの大事なことをして貰う。」 「それも俺が対処する!」 「いい加減にしろ!」 レイルクの後ろから聞こえた声は、ディアルではなくショウジのものだった。 「Between two stools you fall to the ground………って、そっちにも似たような言い回しがあるだろう。お前らには既に与えられた任務があることを忘れちゃいけねェ。それにな、ドラゴン退治は何もお前らの専売特許じゃない。久々にぱっと遊んでやりたかったんだ。」 「な………ッ、ショー兄⁉」 「話はあとでな、イズミ。」 レイルクの意見など聞くつもりはないと言わんばかりにショウジは一方的に話し続けた。ディアルがショウジの意見を後押しするようにレイルクの肩に手を置く。 「二十分、考えてくれ。」 落ち着いたと判断したエメルが、SECT11だけでなく自衛隊、そしてSKYにもその旨を伝えた。 空っぽだと言っていたレイルクの中には、いつの間にかたくさんのものが託されていた。その全てを受け止められられないと言いたかった。 「それ以上言うことはサスガの勇気への侮辱だ。」 自衛隊員・カマチの言葉が、リンだけでなくレイルクの口をも閉じさせた。 抱かされた思いは、決死隊に希望したものだけではない。遺される側の思いも、受け止めなければならなかった。 「……重いか。」 研究室の前でディアルはレイルクに話しかける。漸く開いたレイルクの口は、それでも僅かしか開かなかった。 「こんなにも…………俺には、抱えられない。」 「抱えないといけないんだよ。空っぽだって言ってたお前が、ちゃんと地に足ついて戦えるように。」 「………俺、は。」 リュモもまた、レイルクの後ろで項垂れていた。ディアルとて何も感じないわけではない。だが年長者として、そしてシェルターに逃げているヴィカのためにも、立っていなければならなかった。 レイルクは、未だサハラとしてヴィカの前には姿を現さない。 ────────それが、エメルの『意思』なのだろうか。 ヒュプノスであると明かしたとき、レイルクは全く驚かなかった。それは、まるでビデオを二回目に流し見るような、そんな分かり切ったことを思い出すような生温いものだった。意思が無いと言っていたエメルはやれ責任だのなんだのと言いながら13班へ託す言葉を残した。 それは、ダイゴや他の志願者たちと同じことではないのだろうか。 それは、意志あるものにしかできないことなのではないのだろうか。 キリノは、エメルを止めなかった。レイルクと同じことを思ったのか、それとも違うのかは分からない。それでも、託されたものを預かる決意をキリノは決めていた。 まるで拷問だ。逝く側にとっても、遺される側にとっても。 隔壁が閉まる音と、命を落とす音を傍受しながらディアルは冷静な部分でそう思っていた。遺される、という経験を山ほど経ていても、その感情に慣れることは無い。耐えきれず感情的に衝動のままに動いても結果は悪い方にしか向かないということは分かっていた。だから、ディアルはその経験さえ失っていたレイルクを抑えることに善処出来た。 「離せ、ディアル!」 昨年、何人も弔った記憶がある状態と、何もかも失ったまっさらな状態ならば、どちらがサハラにとって楽なのだろうか。 「……いい子だ、リュモ。」 ディアルの口から、穏やかな声が出た。リュモは泣きそうな顔を堪えながら聞いていた。聞きたくないと耳を目を塞ごうとせず、黙って聞き続けた。 夢を見た。それは、鮮やかな黄色に彩られた世界だった。 『うわぁぁぁぁ……』 声が聞こえた。それは、人だった。人だったものだった。 上からたくさんの人が、焦げたものが、溶けたものが落ちてくる。 『あはははは!』 落ちてくる人は、次第によだれを涙を流しながら狂ったように笑う人へ変わっていった。世界は、黄色から緑色に変わっていた。 「……はん、…………13班……!」 目を覚ます。レイルクの首裏にはじっとりと嫌な汗が張り付いていた。 会議室では、普段ならば見かけることさえない錚々たる顔ぶれが話していた。 キリノの後ろに立ったレイルクにキリノが軽い説明を挟んだ。レイルクは、今度こそ自分がやる、とは言わなかった。与えられた仕事を全うするためにはそれ以外のことに首を突っ込んでは与えられた仕事も満足にできない。それを教えられたから、何も言えなかった。 「私に検体を頂戴。」 事の顛末を聞いたマリナは真っすぐにキリノを見つめて言った。もしかしたら、かもしれない。今は、ifであっても希望の可能性があるならそれに縋りたかった。 希望が見えている、ということは早々には周知しない。ぬか喜びさせることになるかもしれない。だから、誰にも言えなかった。自衛隊員も口外が出来なかった。 「────ッ俺には守れない……っ!」 ミイナに呼び起されて、除染隊が決死の覚悟を決めていることを知った。リンも、レイルクも、リュモもそれを止められなかった。 研究室の壁に額を擦り付けるレイルクを、ディアルは黙って見ていた。もう限界か、と。 『サハラ』ならばきっと、自分の反対も振り切って出て行っていたかもしれない。一人で出て行って、そうして帰ってこれたかもしれない。留まるという選択を取れたのは『レイルク』だったからだろう、だが状況を覆す能力は、『サハラ』にしか出来ないことだった。 「……どっちが、良いのかね。」 ディアルの呟きをリュモは聞いていた。聞いているばかりで、思考さえ取れなかった。 「待ってください!」 今から行こうというときに、キリノの声がホールに響いた。それは誰もが願っていた希望であり、それはレイルクがリュモがディアルが求めていた、自分たちが行動できるキーだった。 「行ってきます!」 走り出した。やっと、戦える。やっと守れる、やっと果たせる。13班は走り出した。 エレベーターを降り、出口へ向かう。そこにはドラゴンがいた。黒いフロワロの元凶となるそのドラゴンを、全力で叩いた。 「やった─────議事堂内のフロワロが、枯れていきます!」 ミイナの歓喜の声の通り、空は雲が晴れ日の光に焼かれていくようにフロワロは消滅していった。 「────────よかった。」 レイルクはただそれだけを零し、意識を手放した。 遠いところで、ミイナの声が聞こえたような気がした。 5 ドラゴンを倒し、枯れていくフロワロを前に意識を手放してから三日が経った。三日が経過した、という事実は目が覚めてからミイナとミロクに教わってから知った。 会議室には、それぞれの部隊の現トップがそろっていた。ただ一人を残して。 ムラクモ機関総長に改めて就任したキリノが次の指針を示す。池袋、東京地下メトロ、そして首都高。その三か所に帝竜がいること、それらの心臓を用いて竜殺剣を作ること。一度しか機会は無い、と言われたレイルクは強く頷いた。 「出来ると思う。記憶は無いが、俺は剣を振れる。」 「元々サムライでも登録は出来たからな。ま、それまでに何度か刀握れば確実だろ。」 「手持ち武器は苦手だな……レイルク、お願いね。」 方針が決まった、と終話しかけたときであった。 「SECT11さんたちが、池袋に!」 「な─────イズミは何してんだ、」 「出て行ったSECT11の中にはいなかったと思います……。」 「なら、居住区の方にいるかも!」 リュモの提案にディアルは頷く。 「池袋に行って止める。」 「その役目をイズミにさせるんだよ。我慢しろ!」 唯一池袋に向かおうとするレイルクをディアルは羽交い絞め脇に抱えて居住区へ走り出した。 「やっぱり先に池袋に行っていた方がよかったんじゃないか。」 「……いいや、アレは来るさ。」 「私もそう思う!」 居住区にイズミは居た。だがイズミはショウジをトニーを失った思いで沈んでいた。自らを卑下し、託されたものを受け入れられていなかった。 ─────だが、ディアルには分かった。あれは、ただ誰かに背中を押してほしかっただけだと。ただ、きっかけがあればイズミは戦場に戻ってくる。そのきっかけを、自分たちが作ってやればいい。 もう二度と、あの場所で誰も死なせない。昨年弔った何人もの自衛隊員の顔を思い出す。早く、速く、倢く。池袋に着いてもディアルの脚は止まらなかった。 「辞めろ、突っ込むんじゃねェ!」 電磁砲へ突撃を繰り返すSECT11へディアルが叫ぶ。だが彼らは止まらない。 「クソ……ッ!弔いだのなんだのと!」 「危ないッ!」 リュモが叫ぶ。それは、広間だった。それは、かつてガトウがサハラを庇って死んだ場所だった。去年と同じ電磁砲が、SECT11へその銃口を向けていた。 池袋に着いてから経験者だからと先陣を切ったディアルの背中を追うように走っていたレイルクは、ディアルの後ろから覗く景色を視界に収めた。気付いた時には走り出していて、電磁砲とSECT11の間に立っていた。氷で壁を張り、爆風を熱を防いだものの、ここまで上がってきて疲労が溜まっていた彼らは限界だった。 ミイナからの通信を受け、負傷したSECT11を連れて帰還する。イズミはやはり沈んだままだった。仲間が死んでも勝手にすればいい、自分には何もないとふさぎ込んでいた。 「……ショウジは、イズミにSECT11を託したんだよ。ソルジャーの誇りを抱いて、託したの。」 「誇り…………。ショー兄はいつもそれが口癖だった。それがショー兄の意志だった。」 「イズミには無いのか?いつも兄貴の後を追っかけてばっかで空っぽだったか。」 「アンタたちにはあるの?」 ディアルの皮肉が言い返されることはなかった。ベッドに腰かけながら問うイズミに、リュモはディアルはレイルクは頷く。抱いている想いは必ずしも同じものではない。それでも、守りたいものがある、果たしたい思いがある。 「そっか。……だからアンタたちは戦えるんだ。……アタシには、」 時間切れを告げるミイナの声は、どこかもの寂しそうだった。 「今も、イズミの仲間は池袋にいる。イズミの意志と、ショウジが託した意志を考え直してほしい。」 部屋を出る前にレイルクが言った言葉を、イズミは黙って考えていた。 ────────そのときの、レイルクの言葉が助けたのだろうか。イズミは、戦場に戻ってきた。 ドラゴンを相手に苦戦するSECT11の背後から、ヘリが一機登ってくる。 「さぁ、戦場を楽しもう!」 かつて、兄であるショウジが口にしていた言葉を、イズミは借りるでもなく自らの言葉として叫んだ。その刀は鋭い光を放ち、ドラゴンを両断する。 「一匹頼むよ13班!アタシはもうこれ以上仲間を死なせない!」 イズミの意志はイズミにしか分からない。ショウジに託されたものを優先させたのか、それとも自らの意志を抱きなおしたのか。 「───いい顔、できんじゃねェか。」 そのどちらにしても、イズミの顔は晴ればれとしていた。意志を抱いた者の顔を、覚悟を決めた者の顔を、ディアルは何度も見てきた。 イズミは強くなる。 これから先のSECT11をまとめ上げるリーダーになり得ると思った。 イズミに任されたドラゴンを、ディアルが撃つ。ひるんだ隙をレイルクが凍り付かせた。 この景色を、知っている気がした。沢山の人が落ちて死んで、そんな夢を見た。あれは、自分が現実に見たものなのだろうか。手に力が籠る。今にも叫びだしたいような衝動に、駆られそうだった。 「イズミ、その刀を貸してくれ。」 超電磁砲をイズミが撃破した。その姿を見ていて、酷く喉が渇く思いを抱いた。自分が斬りたい、倒したい。 「イズミの意志を、帝竜に思い知らせてやろう。」 ただの口実だ。隣に立つディアルは何も言わなかった。 「折らないでよ、お気に入りなんだから。」 「あぁ。ありがとう。」 レイルクはイズミから刀を受け取り、その鞘を柄を握る。なんだか酷く、その重さがしっくり来た。 「イズミ、SECT11、皆の想い、ぶつけてやるんだから!」 リュモが叫ぶ。去年ここで起こったのだろう悲劇については記録でしか知らない。それでもSECT11の人が傷ついて、犠牲になっている今この瞬間のことだけは今自分が見て体験している事だ。犠牲者を増やしてはいけない、その想いは去年のことがあろうとなかろうと関係なかった。 帝竜は先ほどイズミが倒した超電磁砲の何倍も大きかった。その砲身にはすでに弾は込められているのだろう。エネルギーを集め膨れていた。 「───受けて見せる!」 レイルクは鞘から刀を抜き、帝竜・ジゴワットの前に立ちふさがった。 ─────お前には、刀がよく似合ってるよ。ディアルは自分の前に立つレイルクの背中を眺めながら独り言ちた。その言葉は帝竜の機械音にかき消され、誰かの耳に届くことはない。それでも、その言葉を言わずには居られなかった。昨年、塞ぎ込んだサハラの胸ぐらを掴み、無理に戦場に引きずり出した負い目を抱いたのだろうか。それとも、あの時励まされる立場だったサハラが、レイルクが、今度は励ます番になったことが喜ばしいのか。その両方を抱きながら、ディアルは撃鉄を起こした。 「早いとこ片すぞ!」 ディアルの言葉に頷いたレイルクが、走り出した。リュモはレイルクの支援に回るためその後方を着いて行く。砲撃が、放たれる。とっさにレイルクの前に出たリュモは攻撃を見切り躱し、その砲台に拳を叩き込んだ。レイルクは走り続けた。 「駆けよ旋風、その身に刻め!」 レイルクが跳ぶ。イズミから借りた絶刀泉美は紅く輝いていた。 何故しっくり来たのかは分からない。ただ、刃を振るっていると右腕に巻かれたバンダナがよく揺れる。それを視界に収めることで力が湧いてくるような気がした。 「─────────ガトウさん。」 なぜ、今その名前が口から出たのか、記憶にない名前にレイルクは僅かに驚いた。驚きながら、しかし集中は乱さない。 帝竜がその身から粒子を飛ばす。それは今まで何度も見てきた帝竜が朽ち果てる瞬間のものだった。 「本当に……勝っちゃうんだ。すごいよ13班。」 「イズミの刀があったおかげだ。」 駆けあがってくるイズミに刀を返したレイルクは自分の手を見つめた。柄を握っていないことへの違和感を抱いていた。つい先ほどまでそれがなくとも戦っていたし持っていないことが普通であったはずなのに、何故か今はもっていないと落ち着かない想いさえあった。 「帰ったら、開発班に相談してみるかな。、サムライに転向するか。」 「え、レイルクってサイキックなのに⁉」 「もともとサムライなんだよこいつ。サイキックでやってこれてるのが驚くくらいにはな。」 「なにそれ初めて聞いた!教えてよディアルさん!」 リュモは都庁へ帰還する間ずっとディアルに質問をし続けた。 アメリカは降伏した。その事実は去年も起こっていた。だからだろうか、ディアルがその通信を聞いてもそう大きく動揺はしなかった。 「まだ不安定だと思ってるかもしれねェけどよ。案外、『戻ってきてる』よな、レイルク。」 レイルクは開発班から購入した刀を腰に差し、満足げな表情を浮かべていた。戻っている。記憶がなかろうと、その身体が変わろうと、意志が覚えている。何をすべきか、何を守るべきか、何を抱くべきか。 「──────本当に、影響されちまったよ。」 ディアルはレイルクの刀を興味深そうに見ていたリュモを眺めながら呟いた。
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ウ(私は川添さんに苦戦の末、勝利した。勇次と一緒に優勝するという約束も果たした。なのに……) ウラの脳裏に焼きついているのは試合後の珠姫の表情。最初は悔しそうだった。しかし少しして笑顔で握手を求めてきた。 そして珠姫の瞳には更なる闘志の炎が宿っていた。あんな子は初めて見た。興味を持ったのだ、勇次だけでなく珠姫に。 ウ(知りたい。室江高校の、勇次の、そして川添さんの力の秘密を。でも九州(ここ)はそれを知ることはできない) ウラは決心した。自分に足りないもの、自分が求めるものを探し、手に入れるために ウラ父「ウラ……何て言った?」 ウ「はい、父さん。私、室江高校に転校します。自分に足りないものを探す為に、そして川添さんと勇次と共に自分を磨く為に」 ウラ父「剣道を再開したのは嬉しい! だがしかし、父を置いて転校だと! 父は認めんぞ! そもそもユウジとは誰だ!」 ウ「関係ありません。肝心なのは、私の意志ですから。それと勇次は私の将来の伴侶です。異論を聞く気もありませんから」 室江高校に新しい風が吹くまであと少し。その風がそよ風になるのか、嵐になるのかはまだ誰も知らない 玉竜旗大会も無事に終わり、時は8月下旬の真夏日。珠姫と勇次は室江高校へ向かっていた いつもなら部活が目的なのだが夏休みの宿題が終わっていない部員のフォローも兼ねていた 珠姫と勇次は自転車登校なのだが、自転車の走行音は一つだけだった タマ「ユージ君、あたし重くないかな?」 ユ「そんなことないよ。おんぶでも抱っこでも平気なくらいだよ」 タマ(してもらおうかな……) そう、珠姫と勇次は二人乗りで登校していた。これは玉竜旗大会が終わってから始まったことである 当然ながら親バカ珠姫父は猛反対。しかしなぜか『この世ならざる剣気』にあてられ、有耶無耶のうちに許したのだった 二人が仲睦まじく登校していると勇次の携帯から着信音が鳴り響き、勇次は自転車を優しく停めると携帯を見始めた ユ「あ、ウラさんからのメールだ。…………へぇ、そうなんだ」 タマ「(榊さん、いつの間にユージ君のアドレスを……)ど、どうかしたの?」 勇次が『ウラ』の名前を出した途端、珠姫はちょっと不機嫌になった。これがヤキモチだということはとっくに理解していた 努めて冷静に尋ねた珠姫だったがちょっと噛んでしまい動揺してしまった。しかし鈍感な勇次は気付いていなかった ユ「うん、ウラさんがね、9月に室江に来るんだって。タマちゃんもウラさんに会いたいでしょ?」 タマ「そう、だね。でも9月なんて半端な時期に遊びに来るんだね」 ユ「……まあ、ウラさんってマイペースだし、大胆な所もあるし……ね」 タマ「(むぅ……)急いで! ユージ君。早くしないとみんなが待ちくたびれてるよ!!」 勇次の言葉の不自然の間に、珠姫は勇次が玉竜旗大会でのウラからのキスを思い出していたことをすぐに見抜いた ヤキモチを焼いた珠姫の大声に勇次は驚きながらも自転車に乗って室江高校へと急いだ その際、珠姫は勇次の背中に決して大きくは無いが柔らかく弾力のある胸を押し付けていた ユ「タ、タタタタタマちゃんの胸が俺の背中に!! 何で? どうして? いや、今は全力で漕ぐことを考えよう!」 タマ(ユージ君、耳まで真っ赤にしてる。あたしのこと意識してくれてるんだ、嬉しいな。今度からたまにやってみようっと」 今回の珠姫の行動に鈍感な勇次もパニック状態に陥った。珠姫の胸の感触を背中に感じ、大いに珠姫を意識していた 首謀者の珠姫は勇次の耳が真っ赤にしているのを見て、心の中で喜んでいた。彼女の背中にいる『何者』も同様だった 煩悩を振り払うが如く、勇次は一心不乱にペダルを漕いであっという間に室江高校に着いた。そして急いで道場へと走った。すると、 サト「うわああああああああん!! ユージくん、タマちゃん、助けて~~~」 道場で大泣きしてる聡莉が目に飛び込んできた。そのお陰で、さっきのウラのメールの件も珠姫の胸の感触も一時的に忘れてしまった どうやら聡莉は夏休みの宿題を何故かボールペン(しかも赤、青、紫)でやってしまったあげく、正しい答えがたった2割 しかも宿題『だけ』は全て終わっていたので始末が悪い。顧問のコジローも一緒になって聡莉の宿題のやり直しをしていた 結局この日は聡莉の作業だけで一日を費やしてしまった。ウラのことを忘れていた珠姫と勇次は、2学期になって驚くのだがそれはまた後の話。 二学期が始まって一週間。聡莉は全力で自転車を漕いでいた。遅刻しそうな時間帯でもないというのに はっきり言うと聡莉は追われていた。七色のモヒカンとピンクのあごひげを蓄え、トゲトゲを付けて所々を破ったりして改造した学生服を着た男に 聡莉は半泣きしながら、追われるまでの顛末を回想していた サト(岩石も犬も避けられたのに、寝タバコしてるあの人はしっかり轢いちゃうなんて私のドジレベルってどんだけなのー!) チ「待てやボケアマ! 人の寝タバコタイム邪魔しくさって速攻逃げるたぁいい度胸してんじゃねーか!」 サト(轢いたことはどうでもいいの? 絶対におかしいよ、あの人! 何が何でも振り切ってみせる!) 聡莉は道の真ん中に落ちていた岩石と犬を連続ジャンプで見事に回避してみせた。しかしその後の寝タバコしてるチンピラだけは轢いてしまったのだ 確かに聡莉は生粋のドジっ娘だが、今回に限って言えば単に運が無かっただけである 自転車と生身での走りなので差は広がっていた。もう少しで振り切れたのだが、聡莉が急に止まってしまった 見れば歩行者用信号が赤だった。信号を守っている場合ではないのだが、真面目な聡莉は律儀にも信号を守った 反射的な行動に聡莉は混乱していた。だから気付かない。彼女の横にいる、この辺りでは見かけない紺のロングスカートの制服を着た女子高生を サト(バカーー! 私のバカーー! 交通ルールは大事だけど今日だけは……) チ「ゼェ、ゼェ、ゼェ……。よ、ようやく、止まりやがったか。○○とか△△とか××とかしてやっからな」 サト「ああ、さようなら、私の家族。そして剣道部のみんな、今までありがとう」 今日ほど自分の真面目さを後悔したことは無かった聡莉。その間にチンピラが追いついてしまった チンピラが並べ立てる言葉の意味は分からないながらも、聡莉は普通の人生との別れを予感していた いやらしい感じで聡莉へと手を伸ばしてくるチンピラの手を誰かが払い除けた。それは聡莉の横にいた見慣れない制服を着た女子高生だった 黒のストレートのロングヘアーをなびかせて、女子高生はチンピラから聡莉を庇うように体を移動させた ?「彼女が何をしたかは知らないけど、女性に対してその振る舞いは許せない。勇次の爪の垢を煎じて飲ませたいわね」 チ「てめぇ! なに邪魔してくれてんだコラ! てめぇもまとめて料理してやんぜ! つーかその前にボコる!」 サト(え?? どうしてこの人がここに??) 自身の行動を邪魔されたことに腹を立てたチンピラはいきなりその女子高生に拳を振り下ろした しかしその女子高生は難なく避けて、学生鞄から脇差程の大きさの木刀を取り出し、延髄と後頭部に一発ずつ打ち込んた 崩れ落ちるチンピラを背に女子高生が聡莉の方へと近づいて来た。聡莉はそこでようやくその女子高生の正体に気付いた 女子高生が聡莉に話しかけようとしたが、後ろからチンピラのうめき声が聞こえてきたので、方向転換して木刀を構え直した チ「て、てめぇ、やってくれんじゃねぇか……。許さねぇ、てめぇらもユウジって『ベキッ! ゴスッ! ドカドカッ! メキャッ』……」 ?「勇次に手を出すとか言わなければ一撃で済ませようと思ったのに。でもこれなら記憶は「あ、あの、榊さん」ん? あなた確か、東さん?」 サト「わ、私のことを覚えていてくれたんですか? 光栄です! でも、助けてもらっておいて何ですけど、これは……」 女子高生、ウラは助けた人物が聡莉ということに今の今まで気付かなかった。チンピラを相手にすることに集中していたのだ 聡莉は現時点で剣道最強の女子高生であるウラが自分のことを覚えていてくれたことが嬉しかった。反面、チンピラに対する容赦の無さに驚いていた ウ「あなたは決勝で私達相手に二人抜きをしたのだからよく覚えてるわ。それとそこの男のことは気にしないで。勇次に手を出す輩には当然の報いよ」 サト「な、なるほど、私も肝に銘じておきます。ところで榊さん、今日はどうかしたんですか?」 ウ「私、今日から室江高校に通うことになったの。よろしくね東さん」 サト「へー、そうなんですかー、おめでとうございますー…………えええええっ!」 ウ(やはり室江高校の剣道部のみんなは面白いわ。放課後が楽しみね。早く会いたいわ、川添さん、そして私の勇次) 実はウラは室江高校剣道部『部員』のことはよく覚えていた。とりわけ、聡莉は印象が強い方だった ウラは聡莉からの質問に冷静に返した後の、ノッておいて驚くという聡莉のリアクションを心底楽しそうに見ていた こんな個性的な面々がいる室江高校剣道部と本格的に出会うことになる放課後を楽しみにするウラであった ウラと聡莉が運命的(?)な出会いをしている頃、珠姫と勇次は今日も仲良く一緒に登校していた。もちろん勇次の自転車での二人乗りで とはいえ二人乗りは基本的に認められていないので、勇次は学校が見えると自転車を止めて珠姫を降ろしていた そこからは歩いての登校である。珠姫と勇次では体格に差があるので歩く早さに差が出るのが普通だが、勇次は珠姫に歩幅を合わせてくれていた 勇次としては無意識なのだが、珠姫はその気づかいがたまらなく嬉しかった。その嬉しさを表現する為に珠姫は毎日、勇次の手を握ってきた。勇次も拒む事はしなかった 「タマちゃん、わざわざ駐輪場まで付いてきてくれなくてもいいんだよ? 俺だったら別に一人でも平気だから」 「迷惑……かな?」 「え?」 「あたしはただ、ユージ君とこうして少しでも一緒にいたいだけなんだけど、ユージ君が嫌なら手を握るのも……」 「そ、そんなことないよ! 迷惑だなんて思ってないから! タマちゃんに負担が掛かってるんじゃないかって思っただけで、タマちゃんのことが嫌とか全然無いから!」 勇次としては優しくしたつもりだった。しかし珠姫にはその言動がショックだったのか、落ち込んでしまった 珠姫が落ち込んだのを見た勇次は本気で驚いていた。どうして珠姫が落ち込んだのか一瞬理解出来なかったが、理由がすぐに分かるとすかさず珠姫を宥めた 拒絶されなかったことが珠姫は嬉しかった。その気持ちを表すかのように、握っている勇次の手を少し強くした いくら鈍感な勇次でも先の珠姫の言動、ここ最近の珠姫の行動にはドギマギさせられていた。珠姫がこうなった原因を勇次は思い返していた (これってやっぱりウラさんが原因だろうなぁ。タマちゃんがここまで独占欲強いとは思わなかったな) (よかった、ユージ君に嫌われてなくて。ユージ君に嫌われたら今のあたし、どうなっちゃうのかな?) (確かに最近のタマちゃんは大胆だけど、タマちゃんはあくまで妹みたいなものだから欲情するのはマズイよな。タマちゃんも俺のこと、兄貴みたいなものだと思ってるだろうし) 原因は正しく見抜いていたが、珠姫が抱いている気持ちにも自分自身の気持ちにも大きな勘違いしていた勇次。ここで勇次らしさを出す辺りが彼らしい 考え込んでる間に、二人は駐輪場に到着していた。勇次が自転車を停める作業に入ったので珠姫は一時、勇次の手を離した 勇次が自転車を停めて珠姫の所へやって来ると、そっと手を差し出した。さっきの続きをするつもりだった勇次だったが、珠姫はその手を取らなかった 珠姫は上目づかいで勇次を見つめた。最近の勇次はこの動作に逆らう事が出来なくなっていた 「タ、タマちゃん……? えっと、さ、さっきみたいに手を繋いで登校するんじゃないの?」 「ね、ねえ、ユージ君。腕を組んでもいいかな?」 「…………え? な、何で?」 「あ、い、嫌ならいいの。ごめんね、変な「い、いいよ」ホ、ホント? ありがとう、ユージ君」 勇次は珠姫の提案が理解出来ていなかった。しかし珠姫の悲しげな表情を見て、深く考えるのを止めて珠姫のお願いを聞き入れた 嬉しくなった珠姫はギュッと勇次の腕に自分の腕を絡めてきた。その際、珠姫の小さくも柔らかい弾力のある胸が勇次の腕に当たっていた そのことに珠姫は気付いていなかった。天然な行動の結果だった。しかし気づいている者はそれどころではなかった (まただ! またタマちゃんの胸が! 落ち着け、落ち着け俺! タマちゃんは幼なじみ、タマちゃんは妹みたいなもの……) 《でかしたわ、タマキ! わが娘ながら天然にして最高の手よ! あの榊って娘がいないうちにユージくんのハートをゲットよ!》 勇次は自身の腕に感じる珠姫の柔らかな胸の感触と必死で戦い、珠姫の守護霊たる母親の椿は娘の行動を我が事のように喜んだ 珠姫は自分のしたことに気付くことなく、勇次と腕を組んで登校できる喜びで一杯だった。そして勇次と共に校舎へと向かった 室江高校の誰もが珠姫と勇次のことは『単なる仲良し兄妹』としか見ていなかった。ある二組を除いて 一組は室江高校屈指のバ……ラブラブカップルの都と段十朗、もう一組はさっき出会ったウラと聡莉である。 駐輪場へ自転車を走らせていた都と段十朗はその途中で、腕を組んで校舎へ向かっている珠姫と勇次を見かけた。 自転車を駐輪場に停めた都は後部座席から段十朗が降りるのを待つと、どちらからともなく手を繋いで校舎へと歩き出した。 その途中で二人の話題に上ったもの、それは先ほど見かけた珠姫と勇次、正確にはここ最近の珠姫のことであった。 「さっきもそうだけど最近のタマちゃんってユージくんに積極的にアプローチするようになったよね、ダンくん」 「そうだな~。悪くない傾向だが、俺にはちょっとタマちゃんらしくないように見えるぞ~」 「ダンくんもそう思った? 実はあたしも。玉竜旗の後からだからいきなりってわけじゃないけど、タマちゃんの場合は急ぎ足に見えるのよね」 玉竜旗大会以降、勇次への想いを完全に自覚した珠姫は勇次に対して積極的になっていた。 その積極的な珠姫の行動に剣道部部員も顧問の虎侍も最初は驚いていたが、徐々に慣れてきて珠姫の成長の顕れとして受け止めていた。 しかし中には都や段十朗のように珠姫の成長を喜ぶ反面、焦りとも感じられる行動を懸念する者もいたりする。 都は珠姫が勇次に対して積極的な行動を取るようになった一番の原因のことを思い出していた。 「榊さん、か。ユージくんに惚れていきなりキスする行動力は侮れないけど、タマちゃんが焦ることはないと思うのよねー」 「たしかにな~。でもタマちゃんにしてみたら榊さんの登場はタマちゃんの人生の中でトップクラスのインパクトだったんだ。焦るのも分かる気がするぞー」 「それはそうかもしれないけどその榊さんは福岡でしょ? ユージくんとはあれ以上の接点は無いみたいだし、タマちゃんの取り越し苦労よ、きっと」 実はこの時点では都も段十朗も、勇次とウラが玉竜旗大会が終わってからメールのやり取りを行っていることは知らないのだ。 その事実を知っているのは珠姫だけであり、このことも珠姫の積極的行動に拍車を掛けていたりする。 都の考えに段十朗はキリッとした顔(都にしか分からない)で、自分の考えを都に伝えた。 「恋愛は理屈じゃないんだ。時にはらしくない行動に出てしまうこともある。でもそれも全てタマちゃんの成長につながるんだ。タマちゃんだけじゃない、ユージも、そして榊さんも」 「ダンくんステキ! そうよね、今のタマちゃんはらしくないけどそれが成長につながるならあたしたちがとやかく言うのは止めた方がいいわよね」 「そのとおりだぞミヤミヤ。俺の気持ちをカンペキに察してくれるなんてさすが俺の彼女だな。ミヤミヤが彼女で俺は幸せ者だぞ」 「もうダンくんったら♪ あたしもダンくんが彼氏で幸せ者よ(まあタマちゃん達のことはあたし達が言わなくてもきっと……)」 段十朗の言葉を聞いた都は彼の言い分に納得して、珠姫達の行動に何も言わないことを決意した。 二人は人が近寄りがたい甘ったるい雰囲気を出しつつ歩いていたが、それは都が黙って考え込んでしまったことで消えてしまった。 いきなり黙ってしまった都を見た段十朗は、都の具合が悪くなったのではと心配になって都のことを見つめていた。 段十朗の視線に気付かないで考え込んでいる都を現実に引き戻したのは、彼女を心配する段十朗の呼びかけだった。 「……ヤミヤ、ミヤミヤ。どうかしたのか?」 「えっ? 急にどうしたの? ダンくん」 「急にじゃないぞー。何度呼びかけても返事が無いから心配したぞ」 「大丈夫、ちょっと考えごとしてただけだから。心配してくれてありがとうダンくん」 都は段十朗に心配をかけて申し訳ないと思うと同時に、段十朗が心から心配してくれたことを嬉しく思いつつ校舎へ入っていった。 段十朗は都を彼女のクラスへと送り届けると自分のクラスに向かおうとしたが、都の後ろから近づいて来た人物を見て足を止めた。 「お早う、栄花くんにミヤミヤ。今日も二人とも仲がいいね」 都と段十朗の前に現れたのは、二人よりも先に校舎に入っていった勇次だった。 本当ならすでに自分のクラスの1組にいるはずの勇次がどうして逆方向からやって来たのかを尋ねようとした都だが、勇次が自らその理由を語った。 「おはよう、ユージくん」 「おはようだぞー、ユージー」 「お早う。いやータマちゃんったらなかなか腕を離してくれなくってさ、今さっきタマちゃんのクラスに送ってきたばかりなんだ。慕われるのは嬉しいんだけどね」 端から見ればただの惚気に聞こえなくも無い勇次の説明だが、勇次本人にその気は全く無かったりする。 そんな勇次の説明を聞いた都と段十朗は、心の中で今の勇次についての感想を述べていた。 (はぁ? 何さわやかに言ってんの、この無自覚二股男は。ダンくんの友達じゃなかったら木刀で殴殺ものね) (ようやくユージにも甲斐性が出てきたかー。普通ならいいことだけど、今のユージだと問題があるから困ったもんだ) 「どうしたの? 二人とも。俺の顔に何かついてる?」 黙り込んでしまった二人を見た勇次が自分に何かあるのではと尋ねたが、二人は首を横に振って否定した。 安心した勇次がふと時計を見ると、いつの間にか朝のHRが始まる時間になっていたので段十朗を促して自分のクラスに戻ろうとした。 しかし勇次はその前に都に対して頭を下げて謝った。 「栄花くん、そろそろ教室に向かわないと間に合わないよ。急ごう! あ、それとゴメンねミヤミヤ。今日の昼休みなんだけど……」 「分かってるわよ。タマちゃんと屋上で二人っきりでランチなんでしょ? あたし達は気にしてないから大丈夫よ」 「本当にゴメンね。俺としてはやっぱりみんなでお昼したいんだけど、タマちゃんにせがまれちゃって」 「(だから気にしてないって言ってんでしょ! まったく面倒な男ね!)だから平気だって。タマちゃんのお願いくらいはちゃんと聞いてあげないと、ね?」 そう、二学期に入ってからというもの、勇次と珠姫は二人っきりで屋上でお昼を過ごしていた。 最初は剣道部員の誰もが驚いていたが、ここ最近の珠姫の行動を見ていたのですんなりと受け入れられた。 むしろ珠姫の恋する乙女的行動に勇次以外の人間はとても微笑ましく、また珠姫の成長を嬉しく思っているほどだ。 内心では勇次に対して毒づいている都からの言葉を受けた勇次は都に会釈すると、先に行っている段十朗に追いつく為に早歩きで追いかけた。 「ユージ、タマちゃんとのお昼デートのことで俺たちに気を遣うことなんてないんだぞー」 「デ、デートとかじゃないから! ただ一緒にお昼ご飯を食べてるだけだから! か、からかわないでよ栄花くん」 「でもまー、榊さんがいたら自粛しないといけないだろうなー。よかったなユージ、榊さんが九州で」 「栄花くん、それはちょっと笑えないよ……(あ、そういえば夏休みのあのメールってまさか……)」 早歩きで追いついてきた勇次に段十朗が軽くからかいの言葉を投げかけると、勇次は顔を赤くさせて否定した。 その後でウラの名前を出されるとさすがに勇次も笑えなくなり、それと同時に夏休みにもらった一つのメールのことを思い出し、ある可能性が頭をがよぎった。 勇次が導き出した可能性の通りにウラが転校してきて、しかもすでに室江高校にいることなど勇次は知る由も無かった。 --- 時は珠姫と勇次が腕を組んで校舎へと入っていった頃まで遡る。 都と段十朗とは違う角度から珠姫と勇次の仲のいい様子をついさっき学校に到着したウラと聡莉が目撃していた。 駐輪場に向かっていた二人だが急にウラが黙り込んで立ち止まってしまった為、聡莉も動くに動けなかった。 (どうしよう……。朝からタマちゃんとユージくんのあんな姿を見て榊さん怒ってるのかな? 私に出来ること……何もないよー!) 聡莉はウラが立ち止まった原因がさっきの珠姫と勇次と思い、自分ではどうしようもないことを理解するとパニックに陥った。 その場で立ち往生してしまった二人だが、実はこの時点でもの凄く注目を浴びていることに全く気付いていなかった。 片や他校の制服を着ていて凛とした美しさが目を引くウラ、片や玉竜旗大会で優勝したメンバーの一人でドジっ娘剣道少女として有名になった聡莉、注目されるのも当然だった。 少ししてウラが歩き出したのを受けて慌ててウラに付いて行った聡莉はさっきの珠姫と勇次のことを聞いてみた。 「あ、あの榊さん。さっきのタマちゃんとユージくんのことなんですけど……怒ってます?」 「怒る? どうして私が? 羨ましいとは思ったけど怒ってはいないわ」 ウラは聡莉の質問の意味が本当に分からないといった感じで小首を傾げながら聡莉の質問に答えた。 聡莉はというと、ウラの答えが意外過ぎて一瞬だけ頭が真っ白になったがすぐに落ち着きを取り戻して再びウラに尋ねた。 「でもさっき榊さん、急に立ち止まって黙り込んだじゃないですか。あれって怒ってたんじゃなかったんですか?」 「なるほど、東さんにはそう見えたのね。心配させたようでごめんなさい」 「い、いえ、勘違いしたのは私の方ですから……。じゃあさっきはどうして急に立ち止まって黙り込んだんです?」 「川添さんの積極的な行動に感心してたのと、これから私がどうやって勇次にアプローチするかを思案してたのよ」 いきなりウラが謝ってきた事に、聡莉は戸惑いつつもウラが思ったよりも素直な性格をしてるのだと感じた。 その後のウラの急に立ち止まった理由を聞いた聡莉はただただ驚くしかなかった。 「それだけなんですか? タマちゃんがユージくんにベタベタしてるのが許せないとか思わないんですか?」 「どうして? 私と勇次は恋人同士じゃないわ。私が勇次に一目惚れしただけ。そんな私が川添さんの行動をとやかく言う権利があると思う?」 「た、確かにそうですね……」 「今日こうして川添さんが勇次にアプローチしてる姿を見て思ったわ。やはり川添さんは私のライバルに相応しいって。もしも何もしてないのなら拍子抜けしてたけど」 聡莉がウラの考え方に感心していると、気付いたら駐輪場に到着していた。 ウラがわざわざ自分に付いて来てくれた事を嬉しく思いつつ、聡莉はウラに職員用玄関までの道のりを教えた。 別れ際に聡莉はウラに会った時から気になっていた一番聞いてみたいことをウラに尋ねた。 「どうしてウチの学校に転校してきたんですか? もしかしてユージくんと一緒にいたいからなんですか?」 「それもあるわね。勇次のことをもっと知りたいし、傍にいたいと思ったから転校してきた。でもそれだけじゃない。知りたいの、室江高校剣道部の強さの秘密を」 「わ、私たちの剣道部の秘密ですか? 無いと思いますよ、そんな大層なものは。明るく楽しいくらいしか……」 「そうゆうところよ、私が知りたいのは。私には無いものをあなた達は沢山持ってる。ここなら私は今以上に強くなれる、そんな気がするの」 ウラの転校の理由に勇次のことが含まれていたことは予想通りだったが、剣道部が理由ということは聡莉にとっては予想外だった。 自分の部活の様子を思い浮かべていた聡莉はとてもウラが求めるようなものは無いと思っていたが、ウラの迷いの無い表情を前に下手なことは言えなくなった。 そしてそれぞれが向かう場所に歩き出そうとした時、意外な一言が聡莉の耳に入ってきた。 「今朝はありがとう聡莉。また放課後に……どうかした?」 「あの、今、私のことをサトリって……」 「あなた達はお互いのことを名前やあだ名で呼び合っていたから私もそれに倣おうって思ったんだけど、いきなりで不快に思ったかしら?」 「そんなことないです! むしろとても嬉しいです! みんなのことも名前で呼んであげると喜ぶと思いますよ。私も榊さんのこと、名前で呼んでもいいでしょうか?」 「そうしてくれると嬉しいわね」 「分かりました! じゃあ放課後に道場で。ウラさん」 「ええ、またあとでね聡莉。放課後、楽しみにしてるわ」 ウラが自分のことを名前で呼んでくれたことに、聡莉はウラが自分達に歩み寄ってくれていることがとても嬉しかった。 そのウラもまた、自分が少しづつ変わっていることにわずかな戸惑いと感じつつも、今の気持ちはとても心地良かった。 そして今度こそウラは職員用玄関へ、聡莉は教室へと向かった。 しかし少しして聡莉はとんでもない大ポカをやらかしてしまったことに気が付いた。 (しまったー! ウラさんに職員室の場所を教えるの忘れてたー!!) 聡莉がウラに職員室の場所を教えなかったことに気付いた頃、ウラも聡莉に職員室の場所を聞かなかったことに気付いた。 (いくら職員用玄関の場所を聞いても職員室がある場所を聞かなかったら意味が無かったわ。ちゃんと聡莉に聞いておかなかった私のミスね) 聡莉が大ポカと捉えていたことをウラは自分の落ち度と反省していたが、この場合はウラの判断が正しい。 ウラは改めて近くの生徒に職員室を聞こうとしたが、周りの生徒はウラを遠巻きに見ているだけでウラに近づこうとしなかった。 (この時期に転校して来た私は、ここの生徒からしたら異端なのかもしれない。みんなが避けるのも無理ないわね。男子からの視線が多いことが気になるけど) ウラはこのように考えていたが、実際はかなり違っていた。 室江高校の生徒はウラを避けていたというよりは近寄りがたかっただけなのである。 ウラ自身は自覚は無いが、彼女は美少女というカテゴリーに入っており、それゆえに男子からの注目は高かった。 さらにウラが持っている凛々しい佇まいは女子を惹き付けるが、その凛々しい佇まいゆえに誰一人として近寄ることが出来ないのが現状だった。 途方に暮れていたウラだったが、人気の無い階段の横の死角になっている場所から聞き覚えのある声がしたのでそちらへと向かった。 「はい先生。今日も愛情たっぷりの特製キリノ弁当ですよー」 「いつも悪いなキリノ。それにすまんな、俺たちが教師と生徒って関係のせいでこんなコソコソさせる羽目になっちまって」 「それは言いっこナシですよ。あたしはこうして先生と一緒にいられるだけで嬉しいんですから」 ウラが目撃したのは、見た感じ恋人としか思えない雰囲気を出している虎侍と紀梨乃だった。 とても職員室の場所など聞ける雰囲気ではないのでウラは黙って去ろうとしたが、 (やっぱり石田先生と千葉さんだったわね。この二人、恋人同士だったのね。意外とお似合いのカップルに見えるわ。私も勇次とああなりたい……あ) 「ありがとなキリノ。俺もキリノに好かれて、キリノを好きになって本当に良かっ……さ、榊?」 二人の仲のいい姿を見て、自分も勇次とああなりたいと考えていて去り損ねたウラと虎侍の視線が合ってしまい、その場を動けなくなってしまった。 虎侍の言葉が途切れたことを不審に思いながらも、紀梨乃は虎侍の視線が自分に向いていないことに気付いた。 紀梨乃は虎侍が今、この時間で彼氏たる虎侍が自分以外の女性を見てると直感で感じ、虎侍の襟首を掴んで自分の顔の正面へと向けさせた。 「先生ひどいですよ! あたしというかわいくてピチピチな恋人がいながら他の女の子に目移りするなんてー。あたしのこと、飽きたんですね、シクシク」 「(自分でかわいいとか言うなよ……いやかわいいけど)わ、悪い。でもな、分かりやすいウソ泣きは止めろ。いや、そーじゃなくて実はそこにいるんだわ、榊が」 「榊ってあの榊さんですか? どれどれ……あーっ! ホントだ、榊さんだよ!」 「お久しぶりです石田先生に千葉さん。今日からよろしくお願いします」 虎侍が紀梨乃の後ろを見るように促すと、紀梨乃は言われるがままに振り返った。 紀梨乃はウラの姿を確認すると、ウラがここにいることの不思議よりも喜びが勝ったのかウラに抱きつこうとした。 しかしウラが突然、礼儀正しくおじぎをして挨拶してきたので紀梨乃は勢いをそがれてしまい、虎侍と共にウラに倣って頭を下げた。 ウラと紀梨乃と虎侍、この三人の出会いは妙な場所と妙な雰囲気という、妙な出会いだった。 ウラ本人にその気は無いのだが、今の彼女の立ち位置は紀梨乃と虎侍の教え子と教師という秘密の恋人の逢瀬に割って入った闖入者である。 普通の人ならそそくさと逃げる所だが冷静かつマイペースなウラは、その場から逃げることなく二人にフォローを入れた。 「安心して下さい。お二人のことは秘密にしますから。大丈夫、桃竜にも教え子と教師のカップルがいましたが順調のようでした。さあ続きを」 フォローに全くなっていないウラのフォローに、紀梨乃も虎侍もただただ呆然とするしかなかった。 もちろんウラが促すように先程の続きを行うような精神は二人には無いので、今日の朝の逢瀬はこれにてお開きである。 「いや、続きって言われてもなぁ……」 「そうだよねぇ、人に言われてすることでもないし、榊さんが見てるのにいちゃつくのは……」 「ああ、確かに千葉さんの言う通りですね。すみません、失念してました。私は席を外しますのでその後でお二人は先程の続きをどうぞ」 しかしマイペースなウラは紀梨乃の言葉を受けて、席を外した後でなら先程の続きをすると判断して踵を返した。 立ち去ろうとするウラの肩を虎侍は慌てて掴んで引き止めると、一番気になっていたことをウラに尋ねた。 「待て待て待て待て! もう今朝の用事は済んだから榊はここにいていいんだぞ! ……そういやぁどうして榊がここにいるんだ?」 「はい。今朝、偶然にも聡莉と出会って職員用玄関の場所を教えてもらったのはいいのですが職員室の場所を聞くのを忘れまして。困っていた所にお二人の声が聞こえてきたので……」 「へー、榊さんってさとりんに会ったんだー。ところでさ、さとりんのことは名前で呼んでるのは何で? あたしもキリノって呼んで欲しいなー♪」 「それは、私もあなた達に倣って名前で呼ぶことにしたけど、いきなりは不躾かと思って。聡莉は喜んでくれたけど、こういったことは私苦手でどうすればいいのか……」 初めて見るウラの困惑した表情を見た紀梨乃はウラの不安を取り除くかのように、そっとウラを抱きしめた。 いきなりの紀梨乃の行動に最初は戸惑ったウラだが、紀梨乃に優しく抱きしめられた効果なのか安心を覚え、気付けば先程の不安は霧散していた。 「大丈夫だよ。うちの部員はみーんな榊さんを受け入れてくれるから。だから安心してみんなと接してくれればいいから。ね?」 「……ありがとう紀梨乃」 「いやいやそんなー。あたしは大したことしてないよー。ところでニックネームなんだけどウラランかウラ様、どっちがいい?」 「(ウラランはともかくウラ様って偉そうで困るわね)じゃあウラランでお願いするわ」 「おっけー。じゃあこれからよろしくね、ウララン♪」 本当は普通に名前を呼んで欲しいウラだったが、紀梨乃の厚意を無碍に出来ないので無難にウラランのニックネームを選択した。 ようやくウラと紀梨乃の自己紹介が終わったと判断した虎侍は再度、ウラに転校してきた理由を尋ねた。 「やっと自己紹介みたいなのが終わったな。榊、さっきの質問の答えだけどな、それは俺が知りたい答えじゃない。どうしてお前がウチの学校にいるんだ?」 「簡単なことです。今日から私、室江高校の生徒ですから。石田先生は教師なのですから私が転校してくることは知ってるのではないのですか?」 「あ、あーあー、そういえばそんなこと言ってたっけなー。それはまあいいとして、転校の理由はやっぱりユージなのか?」 「当然です。勇次と同じ学び舎、同じ部活で二人の時間を大切に育む為の転校でもあります。それに愛する人の傍に居たいと思うのは至極当たり前のことですから」 虎侍はからかうように勇次の名前を出して転校の理由を尋ねたのだが、ウラの迷いの無い転校の理由と勇次への想いの告白を聞いて、ちょっとだけ尊敬した。 そして好きなものに対してハッキリとした性格が何となく珠姫と似てる、紀梨乃と虎侍は揃ってそう思った。 それから虎侍はウラを職員室へと案内する為に紀梨乃と別れたのだが、いつもしているキスが出来なかったことを残念に思っていた。 職員室に通されたウラは今日からお世話になる担任を紹介されてクラスへと案内された。 担任に紹介されてから入ってくるように言われたウラは上を見上げて、自分のクラスが2年5組だということを理解した。 「では今日から新しいクラスメートを紹介します。榊さん、入って」 教室から担任の呼ぶ声が聞こえたので、ウラは教室の扉を開けたがそこで思わぬ歓迎を受けた。 「あーーーーっ! あんたは福岡の桃竜学院の榊心じゃないのーー!」 「(まさかこんな歓迎を受けるなんて予想外だったわ)というわけで鞘子から紹介を受けたように、福岡から来ました榊心です。みなさん宜しくお願いします」 いきなりの鞘子の絶叫にも似た自分の自己紹介をされてしまったウラだが、この先が楽しみだという気持ちも生まれていた。 なお鞘子だが、ウラが転校してきた事実に思考回路がストップしてしまい、二時間目が終わるまで固まったままだった。 昼休み、勇次と珠姫以外の剣道部員は道場で昼食を摂っていた。 二学期に入るまでは青空の下で健康的なランチタイムを楽しんでいたのだが、二学期に入ってからはそれが出来ない状況に陥っていたのだ。 「はい先生、あーんしてください、あーん」 「……なぁキリノ、どうしてもやんなきゃダメか?」 「とーぜんです! そうしなきゃ先生のお弁当、もう作ってあげないもん」 「拗ねられてもなぁ……。二人っきりなら平気なんだが、人前でするってのはどうにもな……」 「そうですか……先生のあたしへの愛ってそんなモンだったんですね。あたしは先生のこと、すっごく大好きなのに……」 「分かった! 分かったからそんな顔すんな! あーんの一つや二つ、どこでだってやってやるから!」 剣道部員が屋外で昼食を摂れなくなった理由、それは紀梨乃と虎侍の教え子と教師カップルのせいなのである。 学校では比較的大人しくしている紀梨乃だが、昼休みになると虎侍といちゃつきたい衝動が爆発してしまうのだ。 紀梨乃にも問題はあるが、それ以上にそんな紀梨乃に対してとことん甘い虎侍が紀梨乃のワガママを聞いてしまうことが大問題だったりする。 ラブラブな2組のカップルの甘い空気に当てられるのが日課になっているのは独り身の聡莉と鞘子だが、今日は聡莉一人で拷問同然の空気を味わっていた。 (うう、独りでは宮崎さんと栄花くん、先生とキリノ先輩のカップルが出す空気に耐えられない……。桑原先輩、早く来て下さい!) 「ゴメンゴメン、遅れちゃったよ」 グロッキー寸前の聡莉だったが、そこに遅れて鞘子がやって来たことで何とか持ち直した。 紀梨乃は鞘子が珍しく昼食に遅れてきたことが気になり、その理由を尋ねた」 「遅かったねーサヤ。何かあったの?」 「今さっき、ウラを一人で静かにごはん食べられる場所を教えて別れてきたトコ。まあずーっとクラスメートから質問攻めにあってんだから仕方ないけど」 「へー、ウラランってサヤのクラスに入ったんだー。いいなー、うらやましーなー」 「ウラさんって桑原先輩のクラスなんですか? 偶然って凄いですね」 ウラが室江高校に既に転校してきたことを知ってる紀梨乃と聡莉はそれぞれの反応を見せた。 しかしウラが転校してきたことを知らない都と段十朗は、驚きながら鞘子に尋ねた。 「ウラってもしかして榊さんがウチに転校してきたんですか?」 「そうなのかー? それはビックリだぞー。ユージとタマちゃんがいたらもっとビックリしてるだろうなー」 「あれ? でもそのわりには2年生は静かだったよ。サヤ、なんかあった?」 「ウラがあまり騒ぎになるのは困るって言ってたからだけど、でも一番の理由はあたしはアレだと思うわ。スゴイわ、あの子」 「何だ? 榊が何かやらかしたのか?」 ウラとのことを思い出していた鞘子は、その時のことを遠い目をしながら思い出していた。 鞘子の態度が気になった虎侍がウラがしたことについて聞いて来たので、鞘子は一字一句正しく伝えた。 「一人の男子がデートしようって言ったらウラが『ごめんなさい。私には勇次という添い遂げるべき人がいますから』って言ったからに違いないわ」 「サヤ、それ絶対に違うから。単にウラランのお願いをクラスのみんなが聞いてくれただけっしょ」 「キリノの言う通りだな。しっかし榊の振り方はハッキリしてるんだな。まあユージへの想いってのは相当なモンだってのは分かってるけどな」 「……そっか、あたしの勘違いだったか。あ、でもそうするとウラに注目が集まるのは時間の問題ね。まあ屋上に行ったから大騒ぎにはならないと思うけど」 ウラのはっきりしすぎた振り方を聞いた一同は、何となくウラなら当たり前だという結論に至った。 その後で鞘子が漏らしたウラが屋上に行ったという事実に、鞘子以外のみんなは顔を青くさせた。 「サヤ先輩、榊さんをどこへ向かわせたって言いました……?」 「ん? 屋上にだけどそれがどうかした?」 「それはマズイだろ……。屋上にはユージとタマが一緒にメシ食ってんだぞ、仲良く」 「あっ…………。も、もしかして、あたしってばやっちゃった……かな?」 「ま、まあやっちゃったことはしょうがないよ。今は血の雨が降らないことを祈ろうよ……」 (血の雨は大げさだけど、修羅場みたいなものはありそうだな。ユージ、がんばれ~) 鞘子は勇次と珠姫が屋上にいることをすっかり忘れていてウラに屋上の場所を教えたのだが、後悔しても遅かった。 せめて平穏無事に昼休みが終わって欲しい、道場にいる全員が心を一つにしてそう願ったのだった。 時は鞘子がウラに屋上の場所を教えた頃に遡る。 鞘子は最初はウラを道場に連れて行ってみんなで一緒に昼食を摂ろうと誘ったのだが、 「気持ちは嬉しいけど、初めて道場に足を踏み入れるのは放課後の部活が始まる時間と決めてるの。ごめんなさい」 このようにきっぱりと断られたので、鞘子は最初のウラが行きたがっていた静かな場所と聞いて真っ先に思いついた屋上への道のりを教えた。 その前にウラが昼食を持っていないことに気付いた鞘子は、購買へ寄り道してBLTサンドとアイスカフェラテを買って、それをウラに渡した。 最初はウラが鞘子が買ってきた物の料金を払おうとしたが、鞘子が今回だけはサービスと言って断ったのでウラは素直に厚意に甘えることにした。 「ありがとう鞘子。この恩は絶対に返すわ」 「そんなに気にしなくても大丈夫だって! あたしがウラにそうしたかった、ただそれだけなんだからさ」 「鞘子は本当に優しい人なのね」 「褒められるのはやっぱり照れるわ……。じゃあ、あたしはこっちだからまた教室でね! ウラ」 鞘子はウラが自分のことを凄く評価してくれることが、恥ずかしくもあり嬉しかった。 ウラもまた、鞘子の厚意がとても嬉しく、鞘子にいつか恩返しをしようと心に誓った。 そして鞘子と別れたウラは教えられた通りの道を行き、屋上へと向かっていたが道中投げかけられる視線を不思議に感じていた。 (やはり私は注目されてるようね。無理も無いわ。この学校では見かけない桃竜の制服を着ているのだから) ウラが注目されているのは制服だけではなく、彼女が持っている美しさと凛々しい佇まいも理由なのだが、ウラ自身はそのことに全く気付いていなかった。 屋上へと向かう途中でウラは室江高校の女子の制服のスカートと、自分が着ている桃竜のスカートを見比べていた。 (ここの制服のスカートって短いわね。プライベートでも膝が見えるようなスカートは穿いたことが無いから見られるのは恥ずかしいわね) (でも勇次に見られるのは……嫌じゃない。勇次は室江高校の制服を着た私を見てどう思ってくれるかしら? 褒めてくれたら嬉しいな) (ああ、放課後まで待てない。早く勇次に会いたい。でも一度決めたことはちゃんと守らないと……) 他の生徒からの視線はどちらかというと苦手なウラだが、勇次に対しては全く別で少し心地いいくらいだった。 自分が室江高校の制服を着た姿を勇次に見せている姿を想像して僅かに頬を染めつつ、勇次に会いたい気持ちを募らせていた。 しかし一度決めたことは曲げたくないウラは何とか自制していると、気付けば屋上の入り口に着いていた。 ウラの目に真っ先に飛び込んできたのは、勇次にお弁当を食べさせようとしている珠姫となすがまま状態の勇次だが、ウラには勇次しか目に入っていなかった。 (男子三日会わざれば活目して見よとは言うけど勇次、玉竜旗で会った時よりもさらに素敵にカッコよくなってる。……どうしよう、気持ちが抑えられないけど少しなら大丈夫よね?) 久しぶりに勇次を見たウラは、勇次が自分の中の一ヶ月前くらいの勇次よりも数段いい男に見えていた。 勇次へ向かって早歩きで近づくウラに、勇次と珠姫は二人の世界に入っていたので事が起こるまで気付かなかった。 「こんな所で会えるなんて運命的なものを感じるわね、勇次」 「う、うううううウラさん!! な、なんでココにいるんですか!」 「もちろんあなたの傍にいたいからよ。将来の夫のことをもっとよく知り、今以上に愛したいもの」 いきなりウラが横から現れて、しかも勇次に抱きついてきたことに抱きつかれた勇次はもちろん、珠姫も驚きを隠せなかった。 勇次はウラの情熱的な愛の言葉に戸惑いを、それ以上に抱きついてきたウラの胸の感触に不謹慎にもドキドキしていたが、何とか我を取り戻して珠姫の方を見てゾッとした。 「~~~~~~~~~~~~っ(榊さんが、ユージくんに抱きついてる。……あたしもしたいのに。それにしてもユージくんがちょっと嬉しそうなのはヤダな……)」 (た、タマちゃんが怒ってる……) 珠姫は怒り半分、羨ましい気持ち半分なのだが勇次から見た珠姫は頬を膨らませ、目に少し涙を浮かべていたので100%怒ってると取るのは無理も無いことだった。 こうして勇次、珠姫、ウラは運命的な修羅場な出会いを果たすのだった。 久しぶりの再会を果たした勇次、珠姫、ウラの3名は屋上にあるベンチで静かに昼食を摂っていた。 勇次と珠姫は隣同士で座っているのだが、ウラだけは二人と少し離れた場所に座っていた。 自身の抑えられない感情を行動で示したウラは勇次から慌てて離れて以来、黙々とBLTサンドを食べている。 「それにしても驚きました、まさかウラさんが転校してくるなんて。教えてくれてもよかったのに」 この沈黙を破ったのはこの3人の中で一番気づかいとかが得意な勇次だった。 勇次の気づかいを感じ取ったウラは最初は嬉しかったが、最後の一言できょとんとしてしまった。 「え? 教えたわよ、私。8月の終わり頃のメール見なかったの?」 「八月の終わり頃のメール……ですか。……ああっ! で、でもあれだけではさすがに……」 「そう、私と勇次のコミュニケーションはまだまだのようね。珠姫の域に到達する日は遠そうね」 ウラは自分の考えが勇次に伝わらなかったことを残念に思っていたが、実はウラのメールに問題があることを本人は気付かない。 8月の終わり頃にウラが送ったメールは『9月になったら室江に行きます。その時はよろしくね、勇次』というウラらしいシンプルなものだった。 あのメールだと誰にも伝わらないと言おうとした勇次だったが、ウラの真面目な表情を見て何も言えなくなってしまった。 再び訪れた沈黙だったが、それをすぐに破ったのは意外にもウラの謝罪だった。 「勇次、さっきは軽率な行動をしてごめんなさい。それに珠姫も。フェアじゃないことをして反省してるわ。ごめんなさいね」 「け、軽率だなんてそんなことないですよ! 俺だったら全然怒ってないですから(むしろ嬉しいとはタマちゃんの前では言えないけど)」 「あたしも同じです。あれくらいのことでフェアじゃないって榊さんが謝ることはないと思います」 「ありがとう、そう言ってくれて私も安心したわ。それから珠姫、私のことはウラでいいわよ。私もあなたのことは名前で呼ばせてもらってるから」 ウラの正直な人となりに勇次は親近感を覚え、珠姫はそれに加えてあらゆる意味でライバルのウラに対する警戒心が薄れていった。 雰囲気が穏やかになったところで、珠姫がウラに転校してきた理由をストレートに尋ねた。 「あの、ウラさんが転校して来た理由ってユージくんですか?」 「ええ。でも本当の理由は室江高校剣道部があるからよ」 「ウチの剣道部ですか? それってどうゆう……」 「その質問に答えてあげたいところだけど、そろそろお昼休みも終わりだからまた後でね」 ウラが指摘するとおり、気付けばお昼休みが終わりそうな時間になっていた。 スッと立ったウラはひとまずお別れの挨拶をした後で、勇次と珠姫にとって当たり前のことを尋ねてきた。 「じゃあね勇次、珠姫。また放課後に道場で。……2人に聞くわ。剣道は好き?」 「もちろんですよ! 剣道って燃えるし楽しいしワクワクするじゃないですか! ね、タマちゃん」 「うん。あたしも剣道は大好きですが、同じくらい感謝もしてます。剣道があったから今のあたしがあると思いますから」 「ありがとう。その答え、その笑顔を見てやっぱりここに転校して来たのは正解だったわ」 勇次と珠姫の答えを聞いたウラは二人に柔らかな微笑みを浮かべてお礼を言うと、屋上を後にした。 ウラがどうしてあんなことを聞いてきたのか考えていた二人はチャイムが鳴るまで考え込んでいた。 チャイムの音に慌てた二人は大急ぎで自分達の教室へと戻り、ギリギリのところで五時間目の遅刻は免れたのだった。 勇次と珠姫とのランチに満足したウラを教室の前で待っていたのは鞘子だった。 鞘子はウラの体をまるで何かを確認するような手付きで触りまくっていた。 ウラはされるがままだったが、鞘子の手が止まった所で本人にこの行為について尋ねた。 「いきなりどうしたの鞘子。真剣な表情だったから抵抗しなかったけど、私にそのテの趣味はないから」 「ちがうちがう! あたしだってそんな趣味ないから! それよりウラ、どこか怪我してない? 刺されたりしなかった?」 「別に何も。刺されてないし怪我もしてないわ。屋上で勇次と珠姫と予想外の再会を果たして、楽しくランチしただけよ」 「そこで修羅場になって……楽しく、ランチ? ドロドロの修羅場になったりしてないの?」 鞘子の口から出た修羅場という言葉を聞いたウラは、何となくではあるが鞘子が昼ドラの影響を受けていると感じ取った。 ウラの予想は大正解で鞘子は昼ドラみたく、勇次と珠姫とウラが三角関係で何だかドロドロしたドラマを起こしてると予想していたのだ。 自分の予想が大外れしたことに安堵する鞘子の頭をウラが優しく撫でていた。 「心配してくれてありがとう。鞘子は本当に心の優しい人なのね(妹がいたらこんな感じなのかも)」 「い、いーのいーの! あたしが単に突っ走って勘違いしただけなんだから! ほら、授業始まるから早く教室入ろ!」 「フフッ、そうね」 頭を撫でられた鞘子は恥ずかしさで顔を真っ赤にさせながら、慌てて教室へと入っていった。 その様子を見たウラはこの先、楽しい学校生活が送れそうだという確信を持つのだった。
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(Tamaki_GM) (Tamaki_GM) (Tamaki_GM) (Tamaki_GM) 「助けて! 冒険者の人たちがオーガに捕まったんだ!」 (Tamaki_GM) 十代前半の少年が冒険者の宿に駆け込んでくる (Tamaki_GM) 誰もが驚いた顔で入り口を見る中、少年は涙を浮かべて叫ぶ (Tamaki_GM) 【少年】「あの人たち、ボクを逃がすために捕まっちゃったんだ! お願い! あの人達を助けてあげて!」 (Tamaki_GM) ルナリス以外のPC RPどうぞー) (T09_Myu) 【ミュウ】「ということなので、無事に解決しました。 またよろしくお願いします……」 と、一つの依頼を終えてぺこりと挨拶をしていた。 「……えっ? オーガ…? すみません、詳しい話、聞かせてもらえるかな?」 と、少年のほうに近づいていこう。 (T05_Ryu-ga) 【リュウガ】「オーガだと?」 (T08_GBR) 【ガーベラ】「え?」駆け込んできた少年の方を見る。何かあったのだろうか何か慌てた様子に気になって近寄るのだ (T04_Saya) 【サヤ】「坊主、場所はどこだ」 たまたまそこに居合わせただけだが、袖擦りあうも他生の縁。立ち上がりながら太刀を腰に差していきましょう。 (Tamaki_GM) 【少年】「ボクたちの村の近くにある廃墟に、いつの間にか蛮族の一団がきてて」 慌てているのか、必死に状況を説明しようとする (Tamaki_GM) 大雑把に言えば、蛮族が村の近くの廃墟を占拠。村を襲い始めた そのときたまたま近くにいた冒険者が防衛に協力 だけど力及ばず、村人を逃がすので手一杯だった (Tamaki_GM) そんでもって、冒険者たちは蛮族のアジトである廃墟に連れ去られてしまったと (T08_GBR) 【ガーベラ】「蛮族の一団…それに冒険者の方が捕まった――その頼み引き受けましょう。私的に放っておけませんっ」引き受けるの早かったこの娘である (T09_Myu) 【ミュウ】「うん、あせらなくていいから、ゆっくり教えてね。」 と、疲労してるようなら魔法で少年を回復しつつお話を聞いていよう。 「そんなことが……判りました。 教えてくれてありがとうね。」 (T05_Ryu-ga) 【リュウガ】「その中には女性も混ざっていたか?」 嫌な予感がしたので少年に聞く (Tamaki_GM) 【少年】「きれいなお姉ちゃんや、薄着の女の子も混じってた」 リュウガの質問に答える (T04_Saya) 【サヤ】「捕まった冒険者は何人だ、それからオーガの数も覚えていれば教えてくれ。供に来るものはいるか!」 襷をかけ、鉢鉄をつけ、戦いの装束を身につけながら辺りに呼びかけ。 (T05_Ryu-ga) 【リュウガ】「不味い事になりそうだな…。分かった受けよう」 女性がいた=犯される、の連想(ここではほぼ当たり前かw) (T08_GBR) 【ガーベラ】「私は行きます。そのような外道放っておけませんし連れ去られた方々も助けなければなりませんっ」とサヤに (Tamaki_GM) 【少年】「4人くらいの人たちが助けてくれてた。蛮族の数は……怖くて……」 蛮族の詳しい数は不明。ただし、ボスのようなでっかいオーガがいたのは確かなようだ (T09_Myu) 【ミュウ】「微力ですが、治療術の心得ならあります。 お手伝いさせてもらいます。」 と、既に決意を表明した冒険者たちに。 (T05_Ryu-ga) 【リュウガ】「場所はどこだ? みんなの盾くらいにはなろう」 (Tamaki_GM) 【少年】「村の近くまでは、ボクが案内するよ」 少年は涙をこらえながら、リュウガに言う (T08_GBR) 【ガーベラ】「大丈夫、私達に任せてください必ず助け出します」気合い十分 (T09_Myu) 【ミュウ】「村を守った勇敢な方たちをこのままにしておくわけにはいきませんからね。 ごめんね、もう少しだけがんばってもらうことになっちゃうけど、後は私たちに任せてね。」 (T04_Saya) 【サヤ】「これで全員か?では参ろう」 篭手を結び終えると凛と立ちます。 (Tamaki_GM) そうして、君たちは少年の依頼を受け、件の村へと旅立つのであった (Tamaki_GM) (Tamaki_GM) (Tamaki_GM) (Tamaki_GM) 特殊シーン ルナリスのみ登場 CC風味 (Tamaki_GM) (Tamaki_GM) 蛮族たちが襲った村の外れにある、古びた廃墟 (Tamaki_GM) そこは何人かで徒党を組んだ蛮族たちが、小さな宴を催していた (Tamaki_GM) 宴のメインは、捕まえた人間の女達 (Tamaki_GM) 【リリィ】「……くぁっ、ふ……んっ」 (Tamaki_GM) 少女はすでに全身を汚され、蛮族に組み伏せられている (Tamaki_GM) 【マーシャ】「……えほっ。んぐぅっ!?」 (Tamaki_GM) 女戦士風の女性は、口に臭い男根を無理やり咥えさせられている (Tamaki_GM) そして (Tamaki_GM) 蛮族のボスの目の前には、穢れを知らぬ神職めいた服装の女性が、拘束されてつれてこられた (Tamaki_GM) RPどうぞー) (T06_Lunaris) 【ルナリス】「ううっ…皆、ごめんなさい…私が、未熟なせいで……」犯され、汚されている仲間たちを、申し訳なさそうに見つめて…自分も、もうすぐ同じ目に合うのだろうが (T06_Lunaris) ▽ (Tamaki_GM) 【オーガ】「……」 ルナリスがボスであるオーガの目の前に差し出されたのは理由がある。それは、彼女が処女だったためだ。そのため、ボスに捧げ物として差し出されたのだ (Tamaki_GM) ボスのオーガは、ルナリスの全身を舐め回すように見た後、おもむろに拳を彼女の腹部へと突きこむ (Tamaki_GM) ▽ (T06_Lunaris) 【ルナリス】「ごふっ…!?…がっ、はっぅ………!」オーガの腕力から繰り出される強烈な拳が柔らかい腹部にめり込み、身体をくの字に曲げながら崩れおちて、鵜具熊りながらえづいていく (T06_Lunaris) ▽ (T06_Lunaris) ○蹲りながらえづいていく (Tamaki_GM) 【オーガ】「……グルゥ」 うずくまったルナリスの肩を掴んで無理やり仰向けにし、胸元を引き裂いて豊満なバストを露出させる (Tamaki_GM) ▽ (T06_Lunaris) 【ルナリス】「きゃっ…!?や、やだ…いやっ……!」胸元を引き裂かれ、豊満ではち切れそうな爆乳がぷるんとまろび出て。桜色の突起からは微かに甘い香りを漂わせながら、腹部に受けた衝撃のせいで母乳を滲ませて (T06_Lunaris) ▽ (Tamaki_GM) 【オーガ】「?」 面白い玩具を見つけたような顔になって、胸を強く揉みしだき、母乳を絞り出す (Tamaki_GM) ▽ (T06_Lunaris) 【ルナリス】「ひぁっ…!?や、しびったらっ…ふきゅううぅぅんっ……!」爆乳を乱暴に揉みしだかれ、母乳を噴水のように迸らせていく (T06_Lunaris) ▽ (Tamaki_GM) 【オーガ】「ン、グ」 胸に口をつけてミルクを飲み込み、獣のような笑みを浮かべる (Tamaki_GM) 部下に持ってこさせた薬液を自らの男根と、ルナリスの秘所へとなすりつけ、彼女の腰を抱く (Tamaki_GM) この薬液は、ローパーから抽出した媚薬成分が混じっており、強靭な肉体を持つ亜人向けに調整されている (Tamaki_GM) つまり、普通の人間であるルナリスにとっては、とてつもなく強烈な催淫効果をもたらすものだった (Tamaki_GM) ▽ (T06_Lunaris) 【ルナリス】「ひっ…やっ…ひぁうぅ!?」自分の腕ほどもありそうなオーガの肉棒に怯えながら、ぴっちりと閉じた無毛の秘所に薬液を擦られると、身体の奥が熱くなっていく (T06_Lunaris) ▽ (Tamaki_GM) 【オーガ】「グフゥ」 薬液を塗ったとはいえ、ほぼ愛撫されていない処女の秘所。さらに、種族差による体格差のため、ルナリスが子供のように見える。 (Tamaki_GM) そしてオーガは、一切の容赦なく、自分の肉棒をルナリスの肉壷へと突き立て、掘削しはじめた (Tamaki_GM) ▽ (T06_Lunaris) 【ルナリス】「―――ぎっ、あああああぁぁっっ!?痛いっ…いぎぃぃ…!!」未開の処女地に、容赦なく凶悪なまでの肉棒を突きこまれ、ぶつん、と今まで守り通してきた純潔が、無残にも引き裂かれ、激痛と絶望に絶叫していく (T06_Lunaris) ▽ (Tamaki_GM) 少女の絶叫が響く中、獣たちは猛々しい笑い声を放ち、自らの欲望を満たさんと彼女たちを貪りはじめた (Tamaki_GM) (Tamaki_GM) (Tamaki_GM) (Tamaki_GM) 場面は変わって救出組 (Tamaki_GM) 少年の案内で村外れの廃墟近くにやってきた (Tamaki_GM) 村には既に蹂躙の後が見られ、畑や家屋が無残な姿をさらしている (Tamaki_GM) 廃墟からは、獣のような叫び声が響いていた (Tamaki_GM) RPどうぞー) (T08_GBR) 【ガーベラ】「こ、これは…」あまりに凄惨な光景にしばしの絶句――予想以上に酷い状況に驚きを隠しきれず (T05_Ryu-ga) 【リュウガ】「!!! まさか…!!」 叫び声に (Tamaki_GM) あ、叫び声って蛮族の声ね。人の声はまだ聞こえない (T05_Ryu-ga) あくまで予感ね (T04_Saya) 【サヤ】「うろたえるな、人の死体は無い。まだ生きている可能性はある」 冷静に辺りを見渡して足跡を調べてみたり。 (T05_Ryu-ga) 【リュウガ】「くそ! このままじゃ捕まった連中が…!」 (T09_Myu) 【ミュウ】「……なんてことに。 ……村人の人たちが逃げられたのは本当に良かった。 ……ですが、問題はここからですね。」 (T08_GBR) 【ガーベラ】「絶対に許すわけにはいきませんね――怒りが沸き上がってきます」こんな事を平気でできるような連中、捕まった人達が心配だ…! (Tamaki_GM) ちなみに、廃墟へはすぐ迎えます。廃墟の入り口には見張りのオークが立っています (Tamaki_GM) 向かえだ (T09_Myu) 【ミュウ】「……時間はありませんし。 策を練るよりは…」 と、杖を構える。 やだこの子脳筋だわ (Tamaki_GM) 殴り倒してもよし、蛮族の言葉の解読に自信があるなら、とっ捕まえて吐かせてもよし。どちらを選ぶか宣言をどうぞ (T05_Ryu-ga) 【リュウガ】「どうせ捕まえた女達を犯してやがるんだろう。 遠慮の必要はないな」 (T04_Saya) 【サヤ】「そうだな、時間が惜しい」 太刀を抜き突撃する構えだ。 (T08_GBR) 【ガーベラ】「なら、やる事は一つですね…!」この子も脳筋だった (Tamaki_GM) では、殴り倒すのであればSTR(筋力攻撃) TEC(技術攻撃) INT(魔法攻撃) 得意なもので判定をどうぞ (T04_Saya) それは全員できるのかな (T05_Ryu-ga) 【リュウガ】「俺が引き付けてやる。 その後で叩け」 盾と槍を構えて罵倒と書いてシヴァリアスの準備 (Tamaki_GM) このシーンでは戦闘なりませんよー。純粋に判定のみです (Tamaki_GM) 全員の達成値次第では、美味しいことがあるかも? (T05_Ryu-ga) 筋力で (T08_GBR) TECしかないなぁ( (T08_GBR) 2d6+3 (Luna-dice) T08_GBR - 2D6+3 = [5,5]+3 = 13 (T04_Saya) 2d6+3 同じく筋力で (Luna-dice) T04_Saya - 2D6+3 = [1,3]+3 = 7 (T08_GBR) wao (T08_GBR) わお (T05_Ryu-ga) 2d6+2 (Luna-dice) T05_Ryu-ga - 2D6+2 = [6,1]+2 = 9 (T08_GBR) ガーベラ:TEC13 (T05_Ryu-ga) 微妙だ (T09_Myu) シャイニング☆レイ (T09_Myu) 2d6+6 (Luna-dice) T09_Myu - 2D6+6 = [3,4]+6 = 13 (Tamaki_GM) 【オーク】「ウグゥ」 みんなに寄ってたかってボコられたため、オークは目を回して気絶しました (Tamaki_GM) そして、規定値を超えたためボーナス。コモン箱一個入手しました (T09_Myu) 【ミュウ】「破壊の御業ばかりが上達している気がしますね…」 ふるふると首を振って。 「…急ぎましょう。」 (Tamaki_GM) さらに、廃墟の中から上がってた獣じみた叫び声が、ぴたりと止む (T05_Ryu-ga) 【リュウガ】「ウダウダ言ってる暇は無いよな」 (T09_Myu) ま、後であけるべ! 行こうか (T08_GBR) 【ガーベラ】「えっ、ミュウさんはそういう方向性なのでは」初対面ゆえに第一印象が決まりました (T04_Saya) 【サヤ】「うむ、拙速を尊ぶとしよう」 太刀を鞘に収めながらあとへ続きます。 明るいのかな? (Tamaki_GM) 廃墟とはいえ、視界確保には十分な光量があります。ペナルティは気にしなくてOK (T09_Myu) 【ミュウ】「……ぇええ…」 違う。 はずだ…! と思いつつも 「声が止まった…? 感づかれている…? …家、今は判断する材料が足りないよね」 (T04_Saya) 【サヤ】「いや、気づかれる理由などないだろう。移動の準備でもはじめたのかも知れぬな」 (T05_Ryu-ga) 【リュウガ】「一気に突入したいとこなんだがな…。 急いで隊列を組もう」 *T09_Myu topic [サヤ・リュウガ][ガーベラ・ミュウ・ルナ][] (Tamaki_GM) では、君たちは廃墟へと突入する (Tamaki_GM) (Tamaki_GM) (Tamaki_GM) (Tamaki_GM) 廃墟の中の広大な一角。そこには、既に臨戦体制を整えた蛮族たちがいた。 (Tamaki_GM) 君たちが入ってきた入り口近くには、蛮族に犯され、いきも絶え絶えになった冒険者の女性たちが倒れている (Tamaki_GM) ボス格のオーガは、傍らにコボルトの少女を侍らせながら適当な建材を椅子にして座り、君たちに鋭い視線を投げかけていた (Tamaki_GM) RPどうぞー) (T09_Myu) ルナさんやリリィさんの姿は見えるのかしら? (T05_Ryu-ga) 【リュウガ】「…!!! クソ共がぁ…!!」 (Tamaki_GM) もちろん。君たち側に倒れているよ (T06_Lunaris) 【ルナリス】「……ぅ……ぁ……」虚ろな目で中空を見つめ、白濁の海の中に打ち捨てられていた。犯されている間も暴力を受け続けたのか、全身痣だらけで。いったいどれほどの精を注ぎ込まれたのだろうか、臨月の妊婦のようにお腹を大きく膨らませ、秘所からは血混じりと精を溢れさせていた。 (T04_Saya) おや、素直に返してくれるってことなのかな。息絶えてない? (T05_Ryu-ga) 槍と盾を握る手に余計に力が入る (T09_Myu) 【ミュウ】「………っ! ルナリスさんっ、リリィさんも…!」 知った顔を見つけ表情を青ざめさせ。 「大丈夫ですか…!?」 駆け寄れるなら駆け寄って治療に走るが (T05_Ryu-ga) 【リュウガ】「人間を舐めやがるとどうなるか…、その命で教えてやる!!」 (T04_Saya) 【サヤ】「まだ無事なようだな、あとは私達が連れて帰れるかが勝負のようだな」 すらりと太刀を抜いて上段の構え。 (Tamaki_GM) 【オーク】「……」 配下のオークたちは血走った目で君たちを睨んでいる 『せっかくのおたのしみだったのに』と言わんばかりだ (Tamaki_GM) ただ、女性の姿を見て取ると、『新しい獲物がきやがった』と舌なめずりをして、鼻息を荒くしている (T05_Ryu-ga) 【リュウガ】「俺がある程度誘導する。 みんなは女達を!」 (Tamaki_GM) そして、そういった光景をひどく冷めた視線で見つめるのが、ボス各であるオーガだ (T06_Lunaris) 【ルナリス】「…やだ…もう、出さないでぇ…赤ちゃん…出来ちゃう……」うわごとのようにつぶやき、弱々しく身体を震わせて (T05_Ryu-ga) 【リュウガ】「お、脳みその無いバカは見てるのがお好きか? 猿野郎」 ボスオーガにこっちもバカにした目で見る (T08_GBR) 【ガーベラ】「こ、こんなの…っ」あまりの惨状――女性の尊厳を全て踏みにじるような光景に青ざめる――それと同時に湧き起こるのは怒り。ジャラ、と鎖が周囲に伸びる。ミュウやルナ、リリィの前に守るように立ちオーク達を見据える。許せない…それは瞳が強く語っていた (T05_Ryu-ga) 【リュウガ】「仲間をこんなにした落とし前、つけさせてやる」 完全臨戦態勢 (T04_Saya) 【サヤ】「女子を辱めるとは聞いていたが、オークとは想像以上に醜悪な生き物のようだな。恨みは無いが、私も人の子だ。成敗させてもらう」 (T09_Myu) 【ミュウ】「ルナリスさん、しっかり…! ………こんな、ひどいこと…っ!」 治療はできるのかな? (T05_Ryu-ga) 【リュウガ】「サヤ、怨みならあるさ。仲間をこんなにしたんだからな。 つまり俺達をバカにした、そういう事だ」 (Tamaki_GM) 治療はOK (T04_Saya) 鍔鳴りをさせて構えた太刀の刃を向け、足を前後に開き、すり足による移動で間合いを計り始める。 (T09_Myu) ではヒールでルナリスらに治療を施しながら。 【ミュウ】「大丈夫ですか? 動けますか…?」 (Tamaki_GM) 【オーガ】「フ」 人間の罵倒など意に介さず、傍らにはべるコブリンの胸を弄る (T06_Lunaris) 【ルナリス】「うぁ……ミュウ、さん…?」未だ朦朧としながらも、意志の戻った瞳でミュウを見上げて (T06_Lunaris) 【ルナリス】「助けに来てくれたんですね…ありがとう、ございます…うぅ…」起き上がろうとするも、全身が軋むように痛みが走って、呻いていく (T09_Myu) 【ミュウ】「動けますか? ……今、何とか彼らを退けます。 ルナリスさんは無理をしないでください…! まだ、辛いはずですから…」 (T06_Lunaris) 【ルナリス】「だ、大丈夫です…なんとか、魔法を使うくらいなら…他の人達も、助けないと…」 (Tamaki_GM) 【リリィ】「……ぅぁ」 【マーシャ】「あ……ふぁ……」 他の二人はルナリスよりも長く嬲られていたため、動けない。具体的にはVP0の状態になっている (T04_Saya) 【サヤ】「苦しいかもしれぬが、動けるようであればお頼み申す」 ジリジリとオークを牽制しながらルナリスのほうへ声をかけます。少しでも勝率は高いほうがいい。 (T05_Ryu-ga) 【リュウガ】「ちょっと、この場を見せるのは辛いが…、あいつも呼んでおくか」 (T09_Myu) 【ミュウ】「でも……」 流石に下がらせたい、が、この場を一人で離脱させるのもまた危険か、と判断して。 (T06_Lunaris) 【ルナリス】「はい、任せてください…!」近くに転がされていた杖を持ち、立ち上がって (T08_GBR) 【ガーベラ】「ルナリスさん、ですね。これを」痛々しい姿に心が締めつけられるような気がする。防寒着のローブをルナリスに羽織らせるよ!「無理はしないでください。」判断は任せよう。これだけの目に合ってまだ…折れていない事に強さを感じて (T05_Ryu-ga) 【リュウガ】「俺が引き付けるから、サヤとガーベラは引き付け損じた奴の始末を! ミュウは魔法で援護してくれ!」 (T06_Lunaris) 【ルナリス】「ありがとうございます…!」渡された防寒着を身にまとい…かなり胸がきついが、裸よりはましだ…痣と白濁塗れの身体を見られるよりは (T04_Saya) 【サヤ】「承知!」 いざ。 (Tamaki_GM) (Tamaki_GM) 戦闘説明 (Tamaki_GM) 今回は特殊な状況からのスタートなので、以下のBSが最初から付与されます (Tamaki_GM) オーガを除く敵の男性キャラ 暴走1 (Tamaki_GM) 敵の女性キャラ 催淫2 (Tamaki_GM) ルナリス 催淫2 (Tamaki_GM) また、BSが付与されている人物(敵味方)は、VPが半減した状態からスタートとなります (Tamaki_GM) *Tamaki_GM topic [][オーガ(9)・コプリン(13)][オークA(6)・オークB(6)][サヤ・リュウガ][ガーベラ・ミュウ・ルナリス][] (Tamaki_GM) こんな感じかな? (T06_Lunaris) おっけー! (T04_Saya) 異存なし (T08_GBR) おっけいさ! (Tamaki_GM) では、戦闘開始します (Tamaki_GM) (Tamaki_GM) 開幕 (Tamaki_GM) 開幕行動、あと識別などどうぞ (T08_GBR) オークに識別かけてみよう (Tamaki_GM) こちらはオーガがオリジナルスキル、《ヘイストスタンディング》を宣言します (T08_GBR) 2d6+1 (Luna-dice) T08_GBR - 2D6+1 = [2,5]+1 = 8 (Tamaki_GM) 問題なくわかりますね>オーク (T06_Lunaris) オーガに識別を! (Tamaki_GM) どうぞ (T06_Lunaris) 2d6+3 彼のことは身体の隅々まで思い知らされました (Luna-dice) T06_Lunaris - 2D6+3 = [6,6]+3 = 15 (T06_Lunaris) oh (T05_Ryu-ga) おう (Tamaki_GM) はい、オーガも識別OKです (T04_Saya) 流石でござる (T08_GBR) くりっとる( (Tamaki_GM) 他に識別する方は? (T04_Saya) Σ速い (Tamaki_GM) いなければ、オークとオーガのデータを開示します (Tamaki_GM) オーク総合レベル:2性別:男 (Tamaki_GM) バルバロス バンディット (Tamaki_GM) 《スティッキング》1 (Tamaki_GM) 《アーマーブレイク》2 (Tamaki_GM) 《ハードブロウ》1 (Tamaki_GM) 《ヴァイオレイト》2 (Tamaki_GM) (Tamaki_GM) オーガ総合レベル:5性別:男 (T05_Ryu-ga) 識別…コプリンやっとくかw (Tamaki_GM) バルバロス レイダー ハンター バンディット (Tamaki_GM) 《アーマードエクイップ》2 (Tamaki_GM) 《ディジーズエッジ》 1 (Tamaki_GM) 《レイドアタック》 1 (Tamaki_GM) 《アトロシャス》 2 (Tamaki_GM) 《トランプル》 2 (Tamaki_GM) 《ハードブロウ》 1 (Tamaki_GM) 《スティンガー》 2 (Tamaki_GM) 《ギガントボディ》 1 (Tamaki_GM) 《弱点:聖》 1 (Tamaki_GM) オリジナルスキル (Tamaki_GM) 《ティージング》 主行動 隣接 単体 VP2 催淫状態の相手に軽い愛撫とともにご褒美をちらつかせることで、より強大な力を発揮させる。 (Tamaki_GM) 1ターンの間、BS:催淫のマイナス修正をプラスに書き換える。 (Tamaki_GM) 《ボトルキープ》 補助行動 自身 なし VP1 直後の主行動で行う《ティージング》の効果を受けた者を、味方の陵辱攻撃の対象にならないようにする。 (Tamaki_GM) 《ヘイストスタンディング》2 開幕 自身 なし MP5 自身のIVに+SL*2 (Tamaki_GM) (Tamaki_GM) 以上 (T05_Ryu-ga) 2d6+2 コプリン識別 (Luna-dice) T05_Ryu-ga - 2D6+2 = [1,6]+2 = 9 (Tamaki_GM) 残念ながら、それではわかりません (T09_Myu) では続けて (T09_Myu) あたしがコプリンを (T09_Myu) 2d6+6 (Luna-dice) T09_Myu - 2D6+6 = [2,4]+6 = 12 (Tamaki_GM) はい、開示されました (Tamaki_GM) (T05_Ryu-ga) いいや、多分殺すか犯すかだしw (Tamaki_GM) コプリン 総合レベル:3 性別:女 (Tamaki_GM) バルバロス ハンター シューター (Tamaki_GM) 《アーマードエクイップ》 2 (Tamaki_GM) 《スティンガー》 1 (Tamaki_GM) 《パラリシスストライク》 1 (Tamaki_GM) 《ショットアームズ》 1 (Tamaki_GM) 《アーティラリー》 2 (Tamaki_GM) 《イーグルアイ》 2 (Tamaki_GM) (Tamaki_GM) 以上 (T05_Ryu-ga) 嫌なスキル揃ってるな (Tamaki_GM) では、続けて開幕行動の宣言をどうぞ。こちらはオーガのみ (T09_Myu) 射撃タイプで後方からなのね (T09_Myu) とりあえず開幕はなし (T05_Ryu-ga) シヴァリアスをどれに向けるかな (Tamaki_GM) 先ほど宣言した《ヘイストスタンディング》を使用。このターンのIVを4点上昇 *Tamaki_GM topic [][オーガ(13)・コプリン(13)][オークA(6)・オークB(6)][サヤ・リュウガ][ガーベラ・ミュウ・ルナリス][] (T04_Saya) 開幕スキル持ってません (T05_Ryu-ga) オーガにやる? コプリンに? (T09_Myu) オーガのほうでいいんじゃないかしらね *Tamaki_GM topic [][オーガ(13)・コプリン(13)催淫2][オークA(6)暴走1・オークB(6)暴走1][サヤ・リュウガ][ガーベラ・ミュウ・ルナリス催淫2][] (T05_Ryu-ga) やっぱそうだよね。じゃ、オーガにシヴァリアスを放つ (Tamaki_GM) どうぞ (T05_Ryu-ga) 2d6+3 (Luna-dice) T05_Ryu-ga - 2D6+3 = [1,3]+3 = 7 (T05_Ryu-ga) 低い… (Tamaki_GM) 2d6+2 (Luna-dice) Tamaki_GM - 2D6+2 = [2,2]+2 = 6 (Tamaki_GM) 残念ながら抵抗できず (T05_Ryu-ga) え…? (Tamaki_GM) では、何事もなければ13のオーガ側から行動いきますよ (T05_Ryu-ga) 【リュウガ】「何とか、オーガは引き付けれた。 目の前の汚物を頼む!」 (T05_Ryu-ga) おk (Tamaki_GM) IV13 オーガ コプリン行動 (Tamaki_GM) オーガは補助で前進。主行動で《レイドアタック》 (Tamaki_GM) 対象はリュウガ (T05_Ryu-ga) どうぞ (Tamaki_GM) 2d6+37 (Luna-dice) Tamaki_GM - 2D6+37 = [5,2]+37 = 44 (Tamaki_GM) 44 (Tamaki_GM) 点の物理ダメージ (T05_Ryu-ga) 盾アイアンウォールで37 7点貰う (Tamaki_GM) IV13 コプリンの行動 (Tamaki_GM) 1d5 (Luna-dice) Tamaki_GM - 1D5 = [4] = 4 (Tamaki_GM) ガーベラを対象として、補助行動《スティンガー》 主行動《ショットアームズ》 (T08_GBR) kuruka (T08_GBR) ! (T08_GBR) くるか! (Tamaki_GM) 4d6+15-4 (Luna-dice) Tamaki_GM - 4D6+15-4 = [2,5,1,6]+15-4 = 25 (Tamaki_GM) 6出たので、合計29点の物理ダメージ (T08_GBR) サークルディフェンスで受ける!24点防いで5ダメージっとな (T08_GBR) 【ガーベラ】「こっちに――きゃぁっ!」鎖が攻撃を防ぐが防ぎきれずに肩に掠る! (Tamaki_GM) IV9 ミュウ (T05_Ryu-ga) 【リュウガ】「味な真似を!」 (T09_Myu) では (T09_Myu) マイナーエクステンド メジャーアーマーブレッシング サヤとリュウガに (T09_Myu) 防御+8をどうぞ (T05_Ryu-ga) 受ける (T09_Myu) 【ミュウ】「白き鎧の加護を! アーマー・ブレッシング!」 (Tamaki_GM) IV8 ガーベラ (T08_GBR) オークにソニックビュート! (T08_GBR) ロングレンジウィップで射程有りっと (T08_GBR) 6d6+12-7 (Luna-dice) T08_GBR - 6D6+12-7 = [4,4,4,2,2,3]+12-7 = 24 (T08_GBR) 24点物理をオークAかな! (T08_GBR) 【ガーベラ】「こ、のっ容赦はしませんよ!」 (Tamaki_GM) 【オーク】「グォン!?」 鞭で打たれて、怯む。が、すぐに獣のような視線をガーベラに向ける (T08_GBR) 鎖を操りその先端がオークへと雷の軌跡を持って放たれる! (Tamaki_GM) IV6 ルナリス (T08_GBR) 【ガーベラ】「無抵抗な女性をいたぶるような外道にかける情けはありません…!」 (T06_Lunaris) ウェポンブレッシング+エクステンドスペルで、前衛二人の攻撃力をあげます!ダメージ+6で! (Tamaki_GM) IV6 オークA B (Tamaki_GM) まずオークAがサヤに対して補助行動《アーマーブレイク》 主行動《ハードブロウ》 (T06_Lunaris) 【ルナリス】「ごほっ…はぁっ…え、援護します、頑張ってください!」咳き込み、胃の中の白濁を吐きながら、前衛二人の武器に祝福を与える! (Tamaki_GM) 3d6+11 (Luna-dice) Tamaki_GM - 3D6+11 = [6,6,4]+11 = 27 (Tamaki_GM) OH (T05_Ryu-ga) カバーリングで支援防御! (Tamaki_GM) どうぞどうぞ (T04_Saya) nn? (T04_Saya) 27点なら止まるかな? (T05_Ryu-ga) 止めれる? (T04_Saya) 鎧が12 武器が7 STR3 ブレッシングで8 (T05_Ryu-ga) 因みに通常で30止めれるので (T04_Saya) 止められる (Tamaki_GM) では、かきんと弾かれた (T05_Ryu-ga) 了解。じゃあ、カバーリングは無しだ (Tamaki_GM) と、暴走の判定あったな (Tamaki_GM) 2d6+1 (Luna-dice) Tamaki_GM - 2D6+1 = [5,3]+1 = 9 (Tamaki_GM) 成功したけど、さりとてBも脳筋なので、まっすぐサヤにむかって愚直に拳を振り上げる (Tamaki_GM) 行動は前と同じ (Tamaki_GM) 3d6+11 (Luna-dice) Tamaki_GM - 3D6+11 = [6,4,2]+11 = 23 (T05_Ryu-ga) 止めれそうね? (T04_Saya) 【サヤ】「かたじけない、ミュウ殿」 何か白いもやもやがミュウ殿のほうから飛んできたでござる。そしてそのもやもやの助けを借りてオークの拳は打ち払う。 (T04_Saya) うむ (Tamaki_GM) はい。両方止められて終了 (T04_Saya) 再び武器受けではじく! (Tamaki_GM) IV5 リュウガ (T05_Ryu-ga) オークAに通常攻撃 (Tamaki_GM) どうぞ (T05_Ryu-ga) 2d6+13+6 (Luna-dice) T05_Ryu-ga - 2D6+13+6 = [4,4]+13+6 = 27 (T05_Ryu-ga) 【リュウガ】「俺は…テメェらを…ブ・チ・コロス」 (Tamaki_GM) 27点物理なら (Tamaki_GM) オークAは切り裂かれて倒れました (T05_Ryu-ga) イチモツ辺りから切り裂いたって事でw *Tamaki_GM topic [][コプリン(13)催淫2][オーガ(13)・オークB(6)暴走1][サヤ・リュウガ][ガーベラ・ミュウ・ルナリス催淫2][] (Tamaki_GM) IV4 サヤ (T04_Saya) B (T04_Saya) B削っとけば次回行動前に倒せるかな (T04_Saya) というわけでオークBにソードレインフォースかけつつ攻撃 (Tamaki_GM) どぞー (T04_Saya) 2d6+11+3+2+4+8 上段切りー! (Luna-dice) T04_Saya - 2D6+11+3+2+4+8 = [6,4]+11+3+2+4+8 = 38 (T04_Saya) おっと、ウェポンブレッシングをもらって44点だ (Tamaki_GM) 【オーク】「ぐぎゃあ!?」 大剣により一刀のもと両断される *Tamaki_GM topic [][コプリン(13)催淫2][オーガ(13)][サヤ・リュウガ][ガーベラ・ミュウ・ルナリス催淫2][] (Tamaki_GM) では、ターンエンド。何もなければ開幕いきますよ? (Tamaki_GM) 開幕 (T08_GBR) なっしんー (T05_Ryu-ga) 召喚&オーガにシヴァリアス (T05_Ryu-ga) 2d6+3 (Luna-dice) T05_Ryu-ga - 2D6+3 = [2,1]+3 = 6 (Tamaki_GM) オーガが《ヘイストスタンディング》 (T05_Ryu-ga) うわ (Tamaki_GM) で、こっちは対抗判定 (T04_Saya) 【サヤ】「うむ、神官殿。お辛いところすみませぬが、助かりまする」 ルナリスの援護に感謝の言葉を投げ、次の敵へ向き直る! (Tamaki_GM) 2d6+2 (Luna-dice) Tamaki_GM - 2D6+2 = [5,5]+2 = 12 (Tamaki_GM) まあ、さすがにかきん *T05_Ryu-ga topic [][コプリン(13)催淫2][オーガ(13)][サヤ・リュウガ・リヴィオラ(4)][ガーベラ・ミュウ・ルナリス催淫2][] (T05_Ryu-ga) 【リヴィオラ】「あなた…、うぐぅっ! こ、これは…!」 場所の匂いに一気に顔をしかめる (T05_Ryu-ga) 臭い、の方が正しい表現か (Tamaki_GM) リュウガ、RP始める前にちゃんとモンスターを出す宣言してからRPしてください (T05_Ryu-ga) はい (Tamaki_GM) では、改めて宣言をどうぞ (T05_Ryu-ga) 召喚する (Tamaki_GM) はいOK。クリスタルの管理も裏でよろしく (Tamaki_GM) では、IV13のオーガから動きます (Tamaki_GM) 補助行動 《トランプル》 主行動《レイドアタック》 VP3点消費して攻撃に突っ込む (Tamaki_GM) 2d6+37+6 前衛3人を対象に攻撃。 (Luna-dice) Tamaki_GM - 2D6+37+6 = [2,1]+37+6 = 46 (Tamaki_GM) 出目がしょっぱいな。46点物理を前衛3人に (T04_Saya) 12+4+3+4+8で受けは31だから15点受けましょう (T05_Ryu-ga) まず盾アイアンウォールでリヴィオラをカバーリング。 36+8の44で2点抜け。続いて自分も盾アイアンウォールで同様に2点抜け (Tamaki_GM) 【オーガ】「GUROOOOO!」 方向とともに手足を奮って前衛3人を打ちのめす (T04_Saya) 【サヤ】「うあっ!」 オーガの豪腕を受け止めきれず吹き飛ばされた!なんとか空中で姿勢を立て直し着地するも、くらり、と視界が揺れる! (Tamaki_GM) IV13 コプリン (T05_Ryu-ga) 【リュウガ】「ふざけやがって!!」 パートナーを守りながら受けつつも何とか踏ん張る (Tamaki_GM) 補助行動《スティンガー》 主行動《ショットアームズ》 をリヴィオラへ (T08_GBR) 【ガーベラ】「大丈夫ですか!?」流石にオーガの力はすごそうだ。それは後ろから観察しててもわかる (Tamaki_GM) VP2点使用 (Tamaki_GM) 4d6+15 (Luna-dice) Tamaki_GM - 4D6+15 = [4,6,1,3]+15 = 29 (Tamaki_GM) 29点物理をどうぞ (T05_Ryu-ga) 12点防ぐんでVP3使って6点追加で18防御。 11点受け (Tamaki_GM) はいどうぞ (Tamaki_GM) IV9 ミュウ (T09_Myu) 【ミュウ】「これ以上はやらせません…!」 杖を向け、その先端に光を収束させ… (T09_Myu) ホーリーワード&シャイニングレイ (Tamaki_GM) お、おう。きたまへ (T09_Myu) 3d6+29+5 (Luna-dice) T09_Myu - 3D6+29+5 = [5,2,3]+29+5 = 44 (T09_Myu) 44聖魔法っ (Tamaki_GM) 【コプリン】「PIGI!?」 聖なる光を浴びてフラフラになる (T09_Myu) 【ミュウ】「閃光の裁きを! シャァイニングッ、レイっ!」 白い閃光を撃ち出す! (Tamaki_GM) IV8 ガーベラ (T08_GBR) 恨みはないけどコプリンに追い討ち! (T08_GBR) ソニックビュート@ロングレンジウィップ (T08_GBR) その白い閃光に紛れて放たれる鎖の一閃! (Tamaki_GM) おう、おう、きたまへ (T08_GBR) 6d6+12-7 (Luna-dice) T08_GBR - 6D6+12-7 = [5,4,2,4,3,6]+12-7 = 29 (T08_GBR) 【ガーベラ】「悪事に加担するのを見過ごせはしません、受けてください。サンダーウェーブ!」 (Tamaki_GM) 【コプリン】「きゅー」 鎖に打たれて、目を回して倒れる (T08_GBR) 鎖の軌跡は雷のごとし! *Tamaki_GM topic [][][オーガ(13)][サヤ・リュウガ・リヴィオラ(4)][ガーベラ・ミュウ・ルナリス催淫2][] (T08_GBR) 【ガーベラ】「オシオキです、寝ててくださいっ」手元に鎖を戻し決めっ (Tamaki_GM) IV6 ルナリス (T09_Myu) 【ミュウ】「ありがとうございます、ガーベラさん。 …これで後は一人ですね。」 (T08_GBR) 【ガーベラ】「はい、あと一人――油断はまだできませんね」 (T05_Ryu-ga) 【リュウガ】「さすが。 これで後は目の前の憎ったらしいオーガのみ!!」 (T04_Saya) 【サヤ】「相手にとって不足は無し、いざ、参る!」 (T06_Lunaris) ヒール+エクステンドスペルでサヤとリュウガを回復! (T06_Lunaris) 3d6+8 ぴろりん (Luna-dice) T06_Lunaris - 3D6+8 = [5,5,3]+8 = 21 (T05_Ryu-ga) 全快 (T05_Ryu-ga) 【リュウガ】「すまん!」 (T06_Lunaris) 【ルナリス】「回復は任せてください!」きつめの防寒着で胸をはち切れそうなほどに揺らしながら、癒しの光が二人を包み込む! (Tamaki_GM) IV5 リュウガ (T04_Saya) 【サヤ】「力がみなぎるようだ……誠に有り難い!」 (T04_Saya) 同じく全快 (T05_Ryu-ga) オーガに通常物理攻撃00 00 (Tamaki_GM) どうぞ (T08_GBR) 【ガーベラ】「攻撃魔術のミュウさんに支援魔術のルナリスさん。凄い良いバランスですね!」 (T05_Ryu-ga) 2d6+13+6 (Luna-dice) T05_Ryu-ga - 2D6+13+6 = [4,5]+13+6 = 28 (T09_Myu) 【ミュウ】「えっ?」 (T05_Ryu-ga) 28点、物理 (T08_GBR) 【ガーベラ】「えっ」 (Tamaki_GM) ん、もらう。でもまだまだ元気 (T05_Ryu-ga) 【リュウガ】「無駄にタフだな、このクソめ!」 (Tamaki_GM) 【オーガ】「……」 どうした? とでも言うように鼻を鳴らす (T09_Myu) 【ミュウ】「(ふるふるっと首を振る」 (Tamaki_GM) IV4 サヤ リヴィオラ (T05_Ryu-ga) サヤからどうぞ (T04_Saya) することは1つ、ただ打ち込むのみ! (T04_Saya) ソードレインフォースからの通・常・攻・撃! (Tamaki_GM) どうぞ (T04_Saya) 2d6+11+3+2+4+8+6 (Luna-dice) T04_Saya - 2D6+11+3+2+4+8+6 = [3,1]+11+3+2+4+8+6 = 38 (T04_Saya) 出目はアレでも38点! (Tamaki_GM) VP3点使って6点マイナス (Tamaki_GM) 【オーガ】「GU」 ガキンと音を立て、篭手で大剣を受け止める (T05_Ryu-ga) では (Tamaki_GM) IV4 リヴィオラ (T04_Saya) 【サヤ】「やるではないか、それでこそ……っ!」 身の丈ほどもある太刀を叩きつけるようにぶつけていく。力押しの無骨な剣術こそが、サヤの持ち味だ! (T05_Ryu-ga) 【リュウガ】「お前、不快だ! 殺す! GYAOOOOOOOOOOOH!!!」 テイルスイング+ガードクラッシュ (T05_Ryu-ga) 2d6+15+3 (Luna-dice) T05_Ryu-ga - 2D6+15+3 = [6,5]+15+3 = 29 (T05_Ryu-ga) 29物理+防御-6 (Tamaki_GM) VP4点使用して弾く (T08_GBR) 【ガーベラ】「あれだけ打ち込んでもまだ平気そうに…でも、負けられませんっ!」 (T05_Ryu-ga) 【リュウガ】「ウグガアアアア!!!」 弾かれて悔しそうに吼える (Tamaki_GM) 【オーガ】「……」 尻尾の一撃をいなし、強敵との戦いに笑みを漏らす (T05_Ryu-ga) 【リヴィオラ】「ウグガアアアア!!!」 弾かれて悔しそうに吼える (T05_Ryu-ga) 間違った (Tamaki_GM) じゃあ、何もなければターン回すよ (Tamaki_GM) 開幕 (Tamaki_GM) もうやる必要ないので、こちらは何もなし (T09_Myu) 【ミュウ】「流石に群れを束ねるだけのことはあるということだね…! ですが、その行いを放置しておくことは出来ません…ここでなんとかしないと。」 (T05_Ryu-ga) シヴァリアス (Tamaki_GM) どうぞ (T05_Ryu-ga) 2d6+3 (Luna-dice) T05_Ryu-ga - 2D6+3 = [1,1]+3 = 5 (T05_Ryu-ga) orz (Tamaki_GM) あー、うん。そういうときもあるよ (Tamaki_GM) ファンブルあるらしいんで自動でかきんだ (T09_Myu) (ほろり (T04_Saya) 受動ファンブルでも受動優越なのかな *Tamaki_GM topic [][][オーガ(9)][サヤ・リュウガ・リヴィオラ(4)][ガーベラ・ミュウ・ルナリス催淫2][] (Tamaki_GM) 受動有利となると、お互いファンブルでも受動有利とします>GM裁定 (Tamaki_GM) なので、自動失敗でいきます(今回の裁定としては (T04_Saya) 【サヤ】「リュウガ殿、先ほどからなんですかその変なポージングは、遊んでいる場合ではありませんよ」 (Tamaki_GM) では、IV9でPC優先。ミュウどうぞ (T09_Myu) 【ミュウ】「ルナリスさんやリリィさん…あなた達の欲望に脅かされた村の人にかわって…! 裁きを、受けていただきます!」 おかしい、また攻撃魔法の出番ですよ (T05_Ryu-ga) 【リュウガ】「ご尤も…」 実は物凄く恥ずかしかった…(ファンブル演出 (T09_Myu) ホーリーワード&シャイニングレイ! (Tamaki_GM) くるがよひ (T09_Myu) 3d6+29+5 (Luna-dice) T09_Myu - 3D6+29+5 = [2,4,2]+29+5 = 42 (T09_Myu) 42聖魔法! (Tamaki_GM) はい、弱点:聖Lv1ありまーす (T09_Myu) オーガの頭上に向けて杖を振るうと光球が放たれ、はじける。 降り注ぐ光の雨! (Tamaki_GM) 【オーク】「GYAOOOA!?」 光の雨に打たれて、苦しそうに身を捩る (Tamaki_GM) IV9 オーガ (Tamaki_GM) サヤに対して補助行動 《スティンガー》 主行動《レイドアタック》 (Tamaki_GM) 4d6+37 (Luna-dice) Tamaki_GM - 4D6+37 = [5,1,1,4]+37 = 48 (Tamaki_GM) 48点物理 (T05_Ryu-ga) カバーリングで支援防御 (T05_Ryu-ga) +アイアンウォール (T05_Ryu-ga) 36+8の44で4点を代わりに受ける (Tamaki_GM) はいどうぞ (Tamaki_GM) 【オーガ】「GUOW!」 一撃のもとに拳を振り下ろす (T04_Saya) 【サヤ】「む、すまぬ。かたじけない。変なポーズにも意味があったのですね」 喰らっていたら危ないところでござった。 (T05_Ryu-ga) 【リュウガ】「させるかよ! んぐぁっ!」 止めたとはいえ若干通ってしまい、苦痛の表情 (Tamaki_GM) が、それは強固なリュウガの守りに阻まれる (T04_Saya) 【サヤ】「む、これはいかん。神官殿、リュウガ殿を癒してくだされ」 しかし神官殿、胸が大きいでござるな。 (Tamaki_GM) IV8 ガーベラ (T05_Ryu-ga) 【リュウガ】「ご案じめさるな! こんな怪我、軽い!」 >サヤ (T08_GBR) 【ガーベラ】「一点集中よりも――連打でいきますよ!」目を細めてヒュンヒュンと風を切るような音が鳴り響く。それは鎖が鞭のように周囲の空気を切るような音で (T08_GBR) でもやる事はソニックビュートロングレンジウィップ( (Tamaki_GM) どうぞー (T08_GBR) 6d6+12-7 (Luna-dice) T08_GBR - 6D6+12-7 = [3,6,1,6,5,1]+12-7 = 27 (T08_GBR) 一瞬で27連打を浴びせる! (T08_GBR) 27物理で一つ (Tamaki_GM) 【オーガ】「GUu」 両腕で防ぐものの、累積したダメージがあるのか、苦しげなうめき声を上げる (Tamaki_GM) IV6 ルナリス (T06_Lunaris) スペル・ブレッシングをミュウさんに!魔法力+6! (T06_Lunaris) 【ルナリス】「はぁ…はっ…ふう…ミュウさん、支援します!」大量の精が詰まった膨れあがったお腹を抱えながら、ミュウに祝福をかける! (Tamaki_GM) IV5 リュウガ (T05_Ryu-ga) 通常攻撃 (T09_Myu) 【ミュウ】「ありがとうございます、ルナリスさん。 ……ご無理はなさらず。」 と、静かにお礼を言いつつ。 (T05_Ryu-ga) 2d6+13+6 (Luna-dice) T05_Ryu-ga - 2D6+13+6 = [5,6]+13+6 = 30 (T05_Ryu-ga) 30点物理で (Tamaki_GM) 【オーガ】「GU!?」 受け止める。が、さすがに無傷ではいられない。じりじりと息が上がる (Tamaki_GM) IV4 サヤ リヴィオラ (T05_Ryu-ga) 【リュウガ】「テメェ、いい加減くたばりやがれよ…!」 (T04_Saya) 【サヤ】「倒れぬなら、倒れるまで叩くのみでござるよ!」 (T04_Saya) というわけでマスターいつもの (Tamaki_GM) おう、こいやあ (T05_Ryu-ga) 【リュウガ】「頼む!」 (T04_Saya) 2d6+11+3+2+4+8+6 (Luna-dice) T04_Saya - 2D6+11+3+2+4+8+6 = [1,3]+11+3+2+4+8+6 = 38 (T04_Saya) 再び38点! (Tamaki_GM) 最後のVP1点使用 (Tamaki_GM) 防御21 残りHP6 VPで2減らして 9点のオーバーキルだ (Tamaki_GM) 撃破演出どうぞ (T04_Saya) 【サヤ】「はっ!」 大上段に振りかぶった太刀を一気に振り下ろすとついにオーガに大きな傷が入り、さらにそこからの切り返しが首を大きく抉り、それが致命傷となったかついにオーガは大きな音を立てて地に伏す。 (T04_Saya) 【サヤ】「神官殿、止めを」 辱められたルナリスへ太刀を差し出し、ケジメを促す。 (Tamaki_GM) 一度地に伏せたオーガだが、ガバリと立ち上がる。そして背中は見せぬというのか、膝立ちになる (Tamaki_GM) (首を落とすならどうぞ (T06_Lunaris) 【ルナリス】「ふえっ…ええっ!?」 (T04_Saya) 【サヤ】「さあさあ、ズバっと。コツは思い切り良くやることと引きながら斬ることです」 (T06_Lunaris) 【ルナリス】「う、ううっ……」太刀を渡され、溜まらいながらもオーガの前に立って (T06_Lunaris) 【ルナリス】「え、えええ~いっ!」意を決したように、太刀をオーガに振るう!…峰打ちで (Tamaki_GM) 【オーガ】「……」 動かない。既に事切れている (T05_Ryu-ga) 【リュウガ】「峰打ち…甘すぎだ! 俺がやる! どけ!」 事切れていても容赦はしない (T06_Lunaris) 【ルナリス】「ま、待ってください!もう、死んでます……」 (T09_Myu) 【ミュウ】「いえ、もう十分でしょう…。 いかな罪を犯したといえ… これ以上は。」 (T05_Ryu-ga) 【リュウガ】「惨めに地にまみれて…砕けろ!」 聞く耳持たずで盾でオーガを押し倒し、ピラムでその頭を徹底的に刺し砕く!! (T04_Saya) 【サヤ】「……余計苦しませてしまったようだな」 峰打ちで事切れるとは。哀れオーガよ。後で墓くらい作ってやるか。 (T08_GBR) 【ガーベラ】「う……」少し目を背ける、ちょっといくらなんでもぐろすぎる光景は気持ち悪く (T06_Lunaris) 【ルナリス】「や、やめてください!いくらなんでも…やりすぎです!」リュウガとオーガの間に割って入る (Tamaki_GM) では、悪鬼の形相で死体を打擲するリュウガを見て、意識を取り戻したマーシャは怯えた表情で後ずさる (T05_Ryu-ga) 【リュウガ】「やり過ぎなものかぁ! 仲間を…仲間を…クソがあああ…! おっと、もう一匹いやがったな…!」 コプリンに殺意の目を向ける (Tamaki_GM) リリィは意識を取り戻したが、つまらなそうにその光景を見ている (T04_Saya) 【サヤ】「リュウガ殿、もうそれくらいでよかろう。死体にまで鞭打つことは……」 ない、と言い掛けたところでルナリスが出て行ったので退いておきましょう。本音言うと片づけが大変になるのでやめてほしいでござるよ、いやほんと。 (Tamaki_GM) じゃあ、やりすぎるリュウガを君たちはなんとか押しとどめ、街に帰還する (Tamaki_GM) なお、蛮族が貯めていた資金や宝箱などが発見され、それは冒険者のセオリーにしたがって君たちのものになった (Tamaki_GM) というわけで、資金1000g UC箱1つ コモン箱1つ 道すがら出たのを含めるとコモン箱2つを入手した (Tamaki_GM) 箱の判定をお願いします (T04_Saya) 拙者は遠慮しておくでござるよ、籤運には自信が無い (T09_Myu) ククク… (T09_Myu) この俺の運に驚くがいい… (T09_Myu) (運の無さ的な意味で (T05_Ryu-ga) ならば (T09_Myu) つーわけで立候補がなきゃ一つふるわー ダレかエスティメイションある? (T05_Ryu-ga) 俺やる。みなさん文句は言わないでね>< (T09_Myu) んじゃお任せしようか (Tamaki_GM) どうぞ (Tamaki_GM) ただし全部ではなく (T06_Lunaris) オーガのお墓を作っておきましょう… (Tamaki_GM) 一人一つず判定するという形でお願いします (T05_Ryu-ga) 無論。ではコモン1個目から (Tamaki_GM) なので リュウガ ミュウ あとひとり誰かがひとつ判定でお願いします (Tamaki_GM) リュウガがコモンね。はいどうぞ (T06_Lunaris) 私あけてもいいかなっ (T05_Ryu-ga) 一人ずつか… (T05_Ryu-ga) ならばUCに変更で (Tamaki_GM) あとUCと コモンもう一個は別の人がヨロ (Tamaki_GM) では、ミュウとルナリスで (T08_GBR) ルナリスどうぞー (Tamaki_GM) すみません (Tamaki_GM) ゲストがいるので、ルナリスにUCを譲ってください (T09_Myu) コモン行くよー (T08_GBR) ・・) おっとその方向か (T09_Myu) 2d6 (Luna-dice) T09_Myu - 2D6 = [1,6] = 7 (T05_Ryu-ga) ヴァージニアソード (T08_GBR) それならサヤサヤ。折角だし振っちゃっていいよ (T06_Lunaris) おっと、ではUC振らせていただきましょう (T08_GBR) <コモン一個 (T05_Ryu-ga) あ、コモンだったか、申し訳ない。クレイモアだ (T08_GBR) …あれ (T06_Lunaris) 2d6 (Luna-dice) T06_Lunaris - 2D6 = [1,3] = 4 (T09_Myu) イヤ、今のはコモン! (T08_GBR) あぁ、混乱してた。コモン2個のUC1個か( (T06_Lunaris) ブラックエッジ (T05_Ryu-ga) いいもの引いたね (T09_Myu) でもコレは売りかにゃーん (T05_Ryu-ga) では最後、コモン (T05_Ryu-ga) 2d6 (Luna-dice) T05_Ryu-ga - 2D6 = [4,4] = 8 (T05_Ryu-ga) チェインメイルでした (Tamaki_GM) では、確認。 ブラックエッジ クレイモア チェインメイル 何か欲しい人はいる? (T04_Saya) 特に必要なものは無いかな (T05_Ryu-ga) なし (T06_Lunaris) とくになしっ (T09_Myu) お金が欲しいです(意訳;売ります (T08_GBR) ガーベラが扱えるのも無いからなっしんかな (Tamaki_GM) では、全売りと クレイモア110 チェインメイル150 ブラックエッジは……売値いくらだろう? (T09_Myu) UCなので500さ (T05_Ryu-ga) UCは500 (T06_Lunaris) 500ですね (Tamaki_GM) では、全部合計して、5で割って、一人頭352gだ (Tamaki_GM) あれ? 最近すごい報酬いいセッションしか経験してないから、これでも安く感じるな( (T04_Saya) 352gあればクレイモアは修理できる (Tamaki_GM) 追加で一人100ずつもってって、いいよ。冒険者の宿から追加報酬が発生したって形で (T05_Ryu-ga) マイナスになるけど、しょうがない (Tamaki_GM) なので、計452gで (T09_Myu) わーい (T08_GBR) 152G黒字かな(・・ (Tamaki_GM) で、経験点だけど (T04_Saya) かたじけのうござる (T05_Ryu-ga) 総計700だから-248か。 うん、次があればいい (T08_GBR) 修理費が嵩むなら安物も揃えて対応できるようにしておくのを薦めるわ(・・ (T05_Ryu-ga) 鎧と盾が…ね (Tamaki_GM) ミッション成功3 全滅しなかった1 モンスターは(5+2+2+3)/5で2 オークからのコモン箱入手で1 ルナリスが一度も戦闘不能にならなかった(特殊条件)で1 (Tamaki_GM) 合計8点でお願いします (T05_Ryu-ga) うわ、高い (T04_Saya) ごちそうさまです (Tamaki_GM) その分報酬が低めでしたからねー (T06_Lunaris) わぁい (T05_Ryu-ga) 4に出来るけど何上げたらいいのか… (Tamaki_GM) もともと経験点高い 報酬そこそこを予定していたセッションなので (Tamaki_GM) では改めてリザルト (Tamaki_GM) 【オーガ襲来】 取得経験点:8 取得g:452g (Tamaki_GM) 以上を持ちまして本日のセッションは終了でございます。ご参加、ありがとうございました (T04_Saya) お疲れ様でした (T05_Ryu-ga) お疲れさまでした。ご迷惑をおかけしました (T08_GBR) おつーかれー (T09_Myu) おつかれさま!
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【深夜】 No. タイトル 作者 位置 登場人物 01 オープニング ◆KPD9wz36Q2 - 神崎 繁 02 清く正しく ◆o7DW0ESrOc A-2 加藤 清正 03 正義のヒーロー様 ◆4ajyjN4fcU C-5 葛西 剛、御子神 総司 04 遭遇 ◆o7DW0ESrOc B-5 イチカ・キリノ、中野町 織香 05 幸運のお地蔵様 ◆4ajyjN4fcU D-1 式町 臣人、二見 悟 06 二つの決意 ◆o7DW0ESrOc B-5 相澤 猛、神無月 静香 07 不運<アンラッキー> ◆o7DW0ESrOc E-5 今野 登、日村 花音 08 3人 ◆xEL5sNpos2 B-2 サーシャ・ニホンヤナギ、今野 穂乃香 09 天下のハリウットスター様 ◆4ajyjN4fcU E-4 仁木 美香、レオナルド・ハルヴァン 10 残酷な現実のテーゼ ◆o7DW0ESrOc F-4 神楽 夢 11 あなたはだあれ? ◆VnfocaQoW2 B-3 アリア・クリスティ 12 テンカウントです、王女様。 ◆VnfocaQoW2 F-2 越後 志郎、エステル・R・O・F、椎名 詩音 13 スリル ◆xEL5sNpos2 A-5 祝 伴内、真田 伊澄、丹波 琉弦 14 よくわかる 地方自治のしくみ ◆VnfocaQoW2 D-5D-6 セシル・バイヤール、仁木美春、山本貫 15 二人の天才 ◆o7DW0ESrOc C-4 萩原信之、一森康 16 青春ヨーイドン! ◆VnfocaQoW2 A-1F-6 大島 咲夜、三葉 透 18 刑事(デカ)の靴 ◆VnfocaQoW2 E-5 柳 義春 19 桜井暮葉の憂鬱 ◆4ajyjN4fcU D-3 桜井 暮葉 20 教祖の代償 ◆o7DW0ESrOc E-6 神崎 繁 21 忍者武芸帖 ◆oY7Ldqi/eg E-6 上奏院 彩華、芳賀 唯、鍔隠 誠也 22 そして僕は途方に暮れる ◆xEL5sNpos2 D-4 山本 大和 【黎明】 17 場違いな女 ◆xEL5sNpos2 B-4 三条 瑠歌、中野町 織香 23 風になる ◆xEL5sNpos2 D-1 式町 臣人 24 GO!GO!VILLAGE! ◆o7DW0ESrOc F-5D-5F-6 国坂正義、ヴィスペルヴィッチ、三葉透 25 短時間の追憶 ◆o7DW0ESrOc B-2 サーシャ・ニホンヤナギ、今野 穂乃香
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「なんだってこんなことに……」 今日の説明をするアナウンスを右から左へと聞き流しながらぼやく。 サヤにチラシを突きつけられた翌日、俺とサヤは再びサファリを訪れていた。 行う仕事はサファリ内の生態系調査の補佐。 平たく言えばサファリ内にどんなもえもんがどのくらい生活しているかを調べる仕事だ。 サファリ内のもえもんを捕獲してデータ収集、発信機の取り付けの後放す。 一見単純だが、生態系を調べる上では重要な作業だ。 そんな重要そうな仕事にボランティアを募集していることや 当日の飛び入り参加が可能なことなどツッコミどころが多い気がするが、 それに便乗してデータ収集をしてしまおうと考えている俺達が言えた義理ではないだろう。 俺達が行っているのはあらゆる種類のもえもんの個体データをできるだけ多く集めるという作業だ。 当然手間も時間もかかる。他人の手を借りることのできる今日のような機会はかなり貴重だった。 「ほら、なにきょろきょろしてんのよ」 周りを見渡しているとサヤに肘で小突かれる。 その目は楽しそうに輝いており、 やる気だけ見れば日ごろからこういった活動を好きでやってる人たちもかくやというほどだった。 ただ、今のサヤに問題があるとすれば、 「いい? 力を借りていいのは一人まで。別行動して、集めたデータが多かった方が勝ちよ。 私とルーメが組めばあんたなんかに負けないんだからね!」 そのやる気が活動を行うことに対するものではないということだろう。 今回は作業を円滑に進めるために捕獲時にもえもんの力を借りることが許可されている。 サヤはルーメの力を借りて昨日のリターンマッチをするつもりなんだろう。 確かにサヤとルーメのコンビは強力だ。しかし、 「だから、勝負じゃないんだって……」 「いいじゃないですか、勝負くらい。それでサヤさんもやる気になっているみたいですし」 ミルトが苦笑混じりに俺のつぶやきに応える。 「それに、私とマスターのコンビも負けてはいませんよ?」 俺が相方に選んだのはミルトだ。 捕獲向きの技はルーメほどではないが、連携なら負けてはいない。 なによりこの場所で一緒に活動するのなら、ミルトほどふさわしい相方もいないだろう。 「だから、サヤさん達に思い知らせてあげちゃいましょう」 「ああ、そうしよう」 楽しそうに微笑むミルトに笑い返す。 勝負は面倒だが、俺とミルトの連携を思い知らせてやるのも悪くない。 『では、今日はよろしくお願いします』 タイミングよく響いたアナウンスに押されるように、俺達はサファリ内へと歩を進めた。 ――― 「捕獲、成功しましたよ」 いろいろな専門器具を持ったサファリの係員さんへとボールを差し出す。 「あ、ありがとうございます。そちらはもういいんですか?」 「はい。俺はもうデータを取らせてもらいましたから」 係員さんからの問いかけに答えながら、図鑑を開く。 現時点での捕獲数は15。 開始から1時間ほどしか経っていないにもかかわらず、すでに昨日の記録と並んでいる。 ミルトがいてくれることも大きいが、やはり多数の人間が協力したからこその数字だろう。 「わぁ、もうこんなに。もう昨日と同じ数字じゃないですか」 ミルトが横から図鑑を覗き込んで驚きの声を上げる。 「ああ。今日はミルトがいてくれるしな」 「いいえ。たくさんの人が手伝ってくださってるからですよ。 マスターもそう思ってるんでしょう?」 「まあな。でもミルトがいてくれて助かるってのもほんとだぞ?」 「ですから、私はたいしたことはしていませんって」 俺の賛辞に表情をほころばせながらも控えめな態度を崩さないミルト。 素直に喜べばいいのにと思うこともあるが、それがこいつのいいところだろう。 もう少しその反応を楽しもうと思ったところで、ポケギアが着信を告げてきた。 この音は、電話か。相手は―― 「やっぱりこいつか」 画面に表示された名前は、サヤ。あまりにも予想通りの展開に苦笑がこぼれる。 「はい、もしもし。どうせ『今いくつ?』って聞きに――」 『トウマ!? 今すぐこっちに来て! 私達は第二エリアにいるから!』 しかし、ポケギアから流れてきた声が告げたことは、予想からかけ離れていた。 ――― 「これは……」 直径20cmくらいの大きさの鉄の輪と、輪に沿ってびっしりと生えた鉄の牙。 輪を二分している棒を踏んだものは、たちまちその牙の餌食になるのだろう。 第二エリアの入り口で合流したサヤが見せてきたのは、トラバサミだった。 「ひどいと思わない? よりによってサファリにこんなものを仕掛けるなんて。 しかもこれ違法品よ? とりあえずサファリパーク本部に連絡はしておいたけど……」 横でサヤが何か言っているが、俺の頭はそれどころではなかった。 この罠には、覚えがある。 10年前、まだ幼い少女を捕らえていた罠。 隣に立つ少女を見る。 俺と同じように10年前を思い出しているのだろう。険しい表情をしていた彼女は、 「…………っ」 次の瞬間、風のように駆け出した。 「ミルトっ!」 「ちょっと、トウマ!?」 その後を追うように俺も走り出す。 後ろから制止の声が聞こえるが、知ったことではない。 今のあいつを放っておくなんてできるものか。 ――― 「くそっ。どこだ、ミルト!」 すぐに追いかけたはいいものの、茂みに入ったあたりで俺はミルトの姿を見失っていた。 このあたりはまだ罠が仕掛けられている可能性がある。 不用意にうろつくのは避けるべきなのだが――― ガサガサッ 右手側、茂みの奥から物音。 「こっちか!?」 茂みを掻き分け、奥へと向かう。 そこでは、 まるで10年前の再現のように、罠にかかっているミニリュウの少女がいた。 「ひっ!」 俺の姿を認めると同時に顔を引きつらせ、逃げようとするミニリュウ。 しかし彼女の足を捕らえた罠はそれを許さず、逃げようとした分だけの苦痛を彼女へと与える。 「よせ! 傷が深くなるだけだ!」 制止の声を上げるが彼女の行動は変わらない。 むしろ俺が喋ったことで危機感を煽られたのだろう、より必死になって逃げようとしはじめた。 「頼むからやめてくれ!」 言葉と共に荷物を放り投げる。 俺が何かを投げたことに身をすくませたミニリュウだが、 俺が放り投げたものが何であるかを認識するととりあえずあばれるのをやめてくれた。 「私を捕まえに来たんじゃないの……?」 「違う。そいつを仕掛けたのは俺じゃない。……待ってろ、今外してやる」 話しかけながらゆっくりと近づく。10年前は歯が立たなかった罠。でも、今なら―― 「いけませんねぇ、そのようなことをなさっては」 「……え?」 突然響いた声に振り向くと、茂みの向こうから1人の男が歩み寄ってきた。 探検服を模した服装から、サファリの係員だとわかる。 サヤが連絡をつけたといっていた本部の人間だろう。 「当サファリでは罠の使用は禁止です。そのくらいわかってますよね?」 「違う、これは俺が仕掛けたんじゃない」 「言い訳は後で聞きます。とりあえず両手をあげておとなしくしてください」 どうやら男の目からすれば、俺が犯人で確定らしい。 できるならここで誤解を解いておきたいが、今はミニリュウの手当てが優先だ。 俺が両手をあげたのを確認すると、男はゆっくりと近づいてきた。 男が俺まであと数歩のところに来たとき、俺のポケットから簡素な電子音が鳴り響いた。 「……電話なんですが、出てもいいですか?」 「だめです。仲間を呼ばれると厄介ですからね」 電話の相手はおそらくサヤだ。 彼女の説明で誤解が解けるとは思えないが、できればこちらの状況を伝えておきたい。 「そんなことはしません」 「信用できませんね。さ、出してください」 男の言葉にしぶしぶポケットの中に手を入れる。 しかし取り出す過程で通話ボタンに触れたのだろう、 ポケットから出ると同時にポケギアからサヤの声が流れ出した。 『トウマ、何処にいるの? こっちは今サファリ本部の人と合流したところ。 今は1人しか来れないみたいだけど、そのうち応援が――』 「さっさと出しなさい!」 男が急に血相を変え、俺の手からポケギアをひったくる。 しかしいつも以上に早口でまくし立てるサヤの声は、すでに多くの情報を伝えきっていた。 本部の人は『1人』しか来ていなくて、今サヤと一緒にいる。 じゃあ、目の前の男は――? 「気付いたようですね」 男が声を出す。 先ほどまでとはまったく違う、殺気が篭もった声を。 「おっと、抵抗なんて考えないでくださいよ? ――彼女の命が惜しければね」 男が指を鳴らすと、茂みの向こうから大きな物音が近づいてきた。 やがて現れたのは金色の髪と葉っぱをあしらった服が特徴的な萌えもん、ウツボットと、 「ミルトっ!」 ウツボットの蔓に拘束されているミルトだった。 「マスター! ……あなたたち、騙しましたね! マスターの身柄を押さえていると言っていたのに!」 「だから今、身柄を押さえているじゃないですか」 言葉と共に男が新しいボールを取り出し、投げる。 中から出てきた2体目のウツボットが、俺の体を縛り上げた。 「――ほらね。そもそも自分のトレーナーから離れる方が悪いんですよ」 「くっ――」 悪びれた様子もなく言ってのける男に、ミルトが悔しそうに歯噛みする。 「トレーナー君も変な気は起こさないでくださいよ? 私も手荒なことはしたくないので」 「あんたはサファリの係員じゃないのか」 「そうですよ。でもこの方が儲かりますからね。まあ、副業ってやつですよ」 自分の優位を確信しているのだろう。急に饒舌になる男。 「しかしちょっと派手にやりすぎましてね、ばれそうになってたんですよ」 「それで今回のイベントを利用して、どうにかしようってわけか」 「ご明察。まあ、少々雑な計画ではありますがね。 さて、先ほどの電話のお嬢さんが来る前に用事を片付けてしまいますか」 言葉と共にミニリュウのほうへと歩き出す男。 その手にはサファリボール。性能から考えて、今のミニリュウに逃れる術はない。 俺は拘束されているし、道具はさっき放り投げてしまった。ミルトは―― 「おい、俺達を解放して、その子から離れろ!」 ミルトの様子を窺った瞬間、俺は男に向かって叫んでいた。 ミルトの様子がおかしい。殺気がここまで伝わってくるのだ。 まるで、あのときのように。 「はあ? 何を言っているのですか。……ウツボット」 しかし俺の焦りは男には伝わらず、男の指示によって俺を縛る蔓が俺を締め上げ始めた。 「ぐっ! いいから早くしろ! さもないと――」 「あぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」 響いた怒りの声に振り向くと、ミルトがウツボットの拘束を力ずくで破るところだった。 ――― そこから先はあっという間だった。 ウツボットの拘束から逃れたミルトは己を拘束していたウツボットを瞬殺し、 俺――否、2体目のウツボットの方へと突撃していった。 ウツボットは俺という盾を使おうと動くがミルトの動きにまったくついていけておらず、 俺を縛る蔓を切り落とされた後はサンドバッグ状態だった。 ここまでは問題ない。 男の萌えもんは全員戦闘不能になったし、ミニリュウもまだ捕まっていない。 だが、これがもしあの時と同じなら―― 「ひぃっ!」 ミルトの視線を浴びた男が悲鳴をあげる。 男を見るミルトはあの時と同じで、殺気をむき出しにしている。 まずい、と思ったときにはすでに遅く、 ミルトが掲げた手から風――『たつまき』がはしり、男を吹き飛ばしていた。 男を吹き飛ばしたミルトは今度は俺の方を向き、同様に手を掲げる。 回避しなければと思ったが、後ろを確認すると同時に俺はそれを諦めた。 俺の後ろにはミニリュウがいた。もし俺が『たつまき』をよければ、ミニリュウに当たってしまう。 「くそっ!」 足を開き、しっかりと踏ん張る。次の瞬間、風の渦が襲い掛かってきた。 「くっ!」 必死に耐えようとするが耐え切れずに地面を転がされ、何かにぶつかって止まった。 「お兄ちゃん、大丈夫?」 思わずつぶっていた目を開けてみれば、ミニリュウが心配そうな顔でこちらを見ていた。 幸い、先ほどの『たつまき』は彼女にダメージを与えてはいないようだ。 「大丈夫だ……」 起き上がりながら答えると、ミニリュウが不思議そうに聞いてくる。 「ねえ、あのお姉ちゃんどうしちゃったの? お兄ちゃんのお友達なんじゃないの?」 「ああ、ちょっと混乱しちゃってるだけさ」 「こんらん?」 「……誰がお友達かわからなくなっちゃってるんだ。大丈夫、お兄ちゃんがきっと何とかするから。 でも危ないから君は少し離れていてね」 トラバサミへと足をかけ、全体重を乗せてトラバサミを開く。 「さあ、早く離れて!」 言葉と共に走り出す。ミルトの注意がこちらを向くのがわかった。 ――よし 「ミルト、もういい! やめるんだ!」 声をかけても返事はなく、代わりとばかりに『たつまき』が放たれてきた。 「俺もあのミニリュウも無事だ! もう戦わなくていい!」 『たつまき』をかわしながら声をかけ続ける。 1発、2発――3発目で体勢を崩され、4発目で再び吹き飛ばされた。 「いてて……」 「お兄ちゃん!」 足を引きずりながらミニリュウが寄ってくる。 「よせ! 離れていろ!」 「お兄ちゃん、これ使って!」 俺の言葉を無視して近寄ってきたミニリュウは、小さな緑色の木の実を持っていた。 「これは?」 「頭がごちゃごちゃになってきたらすぐ食べなさいってお母さんに言われてたの。 あのお姉ちゃん誰がお友達かわからなくなってるんでしょ? だったらこれで治るかも!」 そういってその木の実を渡してくる。 本当に効くのかはわからないが、ただ言葉をかけるよりは効果的だと思えた。 「ありがとう、使ってみるよ。 ……ところでさ、君はあのお姉ちゃんみたいに風を使える?」 「うん、ちょっとなら……」 「だったらさ、俺が合図したらあのお姉ちゃんに向けて風をぶつけてくれないかい? お姉ちゃんを治すのに君の力を貸して欲しいんだ」 「……うん、わかった!」 「じゃあ、いくよ!」 言葉と共に再び駆け出す。 ミルトとの間合いを詰めるように、ミルトの注意を引くように。 さっきと同じように『たつまき』が来る。1発、2発―― 3発目をかわしきったところであと数歩の距離まで近づくことに成功する。 ミルトの注意が完全にこちらを向くのを感じた。 「――今だ!」 「えいっ!」 俺の合図と共にミニリュウが『たつまき』を放つ。 それはまだたつまきとも呼べない、ちょっと強いくらいの風だったが、 俺に集中していたミルトにとっては完全に虚を突かれる形になった。 ミルトの集中が乱れ、隙ができる。 俺はその隙をついて一気に接近し、 「正気に戻れ、ミルト!」 小さく開いた口へと木の実を押し込んだ。 ――― 「……お姉ちゃん、大丈夫なの?」 「ああ、ちょっと疲れたから寝ちゃったみたいだね」 草むらの中、ミニリュウの手当てをしながらの会話。話題は自然とミルトのことになっていた。 「それにしてもすごい効き目だったね、あの木の実」 「でしょ? お母さんの言うことは間違いないんだから!」 誇らしげに胸を張るミニリュウ。 あの実を飲み込んだ後、ミルトは急におとなしくなり、そのまま眠り込んでしまった。 今は俺の膝を枕にして静かな寝息を立てている。 おかげで少々手当てがしにくいが、まあいいだろう。 「でも、なんで俺達を助けてくれたんだい? 俺達があの罠を仕掛けたのかもしれないのに……」 「だってお兄ちゃん達は私を助けようとしてくれてたでしょ? だから私もお兄ちゃん達のことを助けたいって思ったの」 「……なるほど。はい、これでおしまいっと」 「ありがとう! じゃあこれは手当てしてくれたお礼だよ!」 頬に柔らかい感触。その感触があった場所から、自分のものではない熱が広がっていくのを感じた。 驚いてミニリュウの顔を見ると、はにかんだような笑顔が返ってきた。 「でも、お姉ちゃんにはナイショだからね?」 「え? それってどういう――」 「あ、いたいた! ってコラー! 人を働かせといて何いちゃついてるのよ!」 思わず発した疑問の言葉は、乱入してきたサヤによってかき消されてしまった。 ――― 「今回は大変だったな」 サファリからの帰り道、隣を歩くミルトに話しかける。 「すみません。あの罠に誰かがかかってるかもしれないと思ったら、 いてもたってもいられなくなって……」 責任を感じているのだろう、ミルトはしょんぼりとしていた。 「気にするな。止められなかった俺にも責任はあるし、みんな無事だったんだから」 「でも、マスターを危険に晒してしまって……」 「俺だってミルトを危ない目に遭わせてしまった。だからそのことは言いっこなしだ。いいな?」 「……はい。ありがとうございます、マスター」 ミルトの顔に少しだけ笑顔が戻る。 それを確認したところで、サファリパークの門に差し掛かった。 2人で門をくぐり、どちらとも無く振り返る。 夕日に照らされるサファリパークの建物は、あの日と同じようにきれいだった。 「ずいぶんと久しぶりだなぁ、ここも」 思わずそんな言葉がこぼれた。 実際には昨日も訪れた建物なので久しぶりもなにもないのだが、 同じ日の事を思っているのだろう、ミルトは何も言わなかった。 「なあ、俺達が出会ったときのこと、覚えてるか?」 「もちろんですよ、マスター」 なにを当たり前のことを、とでも言いたそうなミルト。 そのことを嬉しく思いながらも、俺の表情はだんだんと固くなっていった。 「……俺は、10年前の約束を守れているか?」 今回の件で思い出されるのは、10年前のこと。 人生初の大事件と、守りたいと願った少女のこと。 あれから10年経ち、自分では力をつけたつもりでいたが、 今回もあの木の実が無ければミルトを『暴走』から戻すことができなかった。 ならば俺はあのときからまったく進歩していないのではないだろうか。 そんな俺にあの約束を守ることができているのだろうか。 そして、これから先は…… 「そうですね、どちらかといえば私がマスターのことを守っているのですが……」 響いてくるミルトの声に意識を集中させる。 一度言葉を切ったミルトは俺の正面に回ると、 「あの約束は、一度も破られていませんよ」 あの頃から変わらない、極上の笑顔を向けてくれた。 「……そっか」 その笑顔を見ながら、思う。 これから先もこの笑顔を守れるのなら、 『暴走』だろうがなんだろうが跳ね除けてみせる、と――
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■マフィア-職業別ソート □本業 戦闘要員(チンピラ含む) ダグラス・アルタイル(DO) ジュライ(DO) ケビン・ハールマン(DO) ジェイル(DO) ジョゼッフォ(DO) テシカガ(DO) フィール・スタンディ(DO) トイ(DO) 兎(DO) ラト(DO) ベルモット(DO) セナ(DO) ザラメ(DO) ジルハーツ・アーク(DO) ヴァレリオ(DO) シューラ(DO) ミック(DO) キリノ(DO) ヘイズ・ウォルトン(DO) 護衛・用心棒 ダグラス・アルタイル(DO) リオ・ヴァロット(DO) テシカガ(DO) ヘイズ・ウォルトン(DO) 運び屋 光希(DO) ローヴァス(DO) ハッカー ラグナロッタ・D・ハックターン(DO) トゥエスト・ディーン(DO) エルゴ(DO) 拷問師 アラン・マキダエル・イヴェリス(DO) 狙撃手 ミシェル・ホークアイ(DO) 本部事務 柳(DO) スリ クーラ・アンビィ(DO) アンジェロ(DO) 東洋系まとめ 王・吏(DO) 武器密売 ジェラルド(DO) アドリアーノ・ヴァロット(DO) ギャンブラー(明記でなくともカジノ稼ぎと記述のあった人含) エイジ(DO) アルマ・デル・オルモ(DO) ハスラー(麻薬売人) ケビン・ハールマン(DO) リコ(DO) キース(DO) 桂浪(DO) ジョゼッフォ(DO) 憂炎(DO) 詐欺師 キース(DO) 医者 クリストフ(DO) ユノン・ルドルフ(DO) 薬局 ユノン・ルドルフ(DO) 情報屋 ジル(DO) アキ(DO) ルチアーノ・ベルーチ(DO) ラト(DO) 密造(酒など) 桂浪(DO) バー経営 クィケール(DO) 始末人 クリストフ(DO) 売春 ジュリオ(DO) 兎(DO) シェルティ(DO) 売春元締 ロゼ(DO) 自由人(資金源不明) ウルフェン(DO) お金は沸くものです(富豪/株など) キャロル・C・ナタリス(DO) □表の顔 金融系会社員 王・吏(DO) ネトゲ廃人 ラグナロッタ・D・ハックターン(DO) 大道芸人 ベルモット(DO) 貿易商 憂炎(DO) 骨董商人 アドリアーノ・ヴァロット(DO) ミュージシャン ミシェル・ホークアイ(DO) プログラマー エルゴ(DO)(ゲーム) ジル(DO)(ウイルス) 花屋 ローヴァス(DO)
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490 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/12/22(月) 02 43 23 ID lZXE7boH ∩ ∩ /\い_cノ ./ `c/・ ・っっ / ̄>O鶏 {= _ =} っ(ニニニ) △△. ――――― Lд'''|\o(^ω^*) [∥] ――――― O┳Oノ)=[ ̄ ̄てノ ̄ ̄]. ――――― .◎┻し◎ ◎――◎―'=3―――――491 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/12/22(月) 02 58 59 ID 8MtISPC1かわいいw492 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/12/22(月) 03 40 12 ID MCV+ahffああもうかわゆす二人ともぎゅってしたい493 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/12/22(月) 06 18 23 ID b5xeFrp5かわいいw494 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/12/22(月) 06 53 32 ID Fo6WnSAAおはきりのん495 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/12/22(月) 09 10 11 ID 96SE8Vf3おはきりのんとてんてー!496 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/12/22(月) 10 06 49 ID MGxaJRTWバニラソルトで バニラソルトで497 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/12/22(月) 10 55 50 ID JT60ymyN「素直になれない、あまのじゃくぅ~♪」「…なんでキリノはこっち見て歌っとるんだ?」「「「「「「さあ。」」」」」」498 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/12/22(月) 11 35 12 ID EMu1m3Qf 素直になれない天の邪鬼 ∩ ∩ ./ /\い_cノ / ./ `c/・ ・っっ / ̄>O鶏 {= _ =} っ(ニニニ) △△. ――――― Lд'''|\o(^ω^*) [∥] ――――― O┳Oノ)=[ ̄ ̄てノ ̄ ̄]. ――――― .◎┻し◎ ◎――◎―'=3――――― ↑素直は素直だが、なりどころを間違えている天の邪鬼